チームの武器は球際の強さ

――まず、チームは今季のリーグ戦を2位で終え、入替戦の出場権を獲得しました。この成績に関してはどのように捉えられていますか?

神野卓哉監督(以下略):正直に言ってラッキーだったと思いますし、出来過ぎかもしれないと捉えています。

――勝点31(18戦9勝4分5敗)というのが例年の水準よりも低いからでしょうか?

勝点に関してはリーグの様相やシーズンによって変わるものなので何とも言えません。ネガティヴな意味ではなく、僕がシーズン前に想定していたよりも順位のところで上回った、と思います。

もちろん、そこ(2位以上。1位が1部自動昇格、2位が入替戦出場)を狙ってスタートしたのですが、まだそこまで行くとは思っていなかった、というのが正直なところです。

ただ、去年(10チーム中の5位)からの積み上げを感じていたので、絶対に去年よりは上に行けるとは思っていました。選手たちの頑張りが僕の想定を上回って2位になれて良かったです!

――リーグ戦でターニングポイントになった試合は?

14節のオルカ鴨川FC戦(9月29日)ですね。ホームで2点を先制しながら2-3の逆転負けをしてしまった試合です。

あの試合があったからこそ、最終的に2位になれたと思います。逆転負けしてしまったことで、いったん選手たちの気持ちは落ちましたけれど、「あの試合があったから」と思い返すことができました。

もしかすると、あの試合を勝っていれば、もっと楽に2位になれたのかもしれません。でも、あの試合があったからこそ、チーム全体がギュッと引き締まったと思います。あの経験が入替戦の2試合にも絶対に活きると思います。

――シーガルズの戦いを拝見していると、このチームの強みは「球際の強さ」や「攻守の切り替えの速さ」だと思います。

それは練習中にも試合中にもよく言っています。

――男女問わず日本サッカーの弱点とされているのが、「球際の弱さ」です。そこを武器としているチームから見ても、やはり球際の強さはまだまだ物足りないですか?

男子でも女子でもヨーロッパへ行くと全然違います。

僕自身も他のJクラブで強化部の仕事をしていたからこそ分かることがあって、外国籍の監督さんにはいつも球際について、「全然…なんで止まるの?」と言われて来ました。そういう意味でもまだまだ足りない、と思いますね。