こちらは昨年7月、J1のサマーブレイクを利用し開催された「明治安田生命Jリーグワールドチャレンジ2017」。
鹿島はスペインの強豪セビージャと対戦したのだが、この試合でプロ1年目、当時18歳の安部が披露したプレーは鮮烈だった。
中央でボールを受けた安部は、華麗なターンと俊敏なドリブルでセビージャの3選手を翻弄し、鈴木優磨のゴールを演出したのだ(0:50から)。
特に最初にかわしたのはスティヴン・エンゾンジ。今夏のワールドカップで優勝したフランス代表の一人で、攻撃の芽を摘むことに関しては世界屈指とされる大型MFである。
彼は今夏およそ33億円でローマへ移籍したが、そんな相手をプロ入り間もない選手が翻弄するとは…。
安部は今年、鹿島のACL初制覇に貢献した他、AFC U-19選手権で日本の「10番」を背負い、4強入りの原動力となった。来年はU-20ワールドカップも控えるが、ブラジルで開催されるコパ・アメリカへの出場も期待したいところだろう。
しかしその前に、15日からはUAEで開催中のクラブワールドカップに鹿島の一員として参戦する。準々決勝のチバス・グアダラハラ戦に勝利すれば準決勝でレアル・マドリーとの対戦も実現するが、2016年大会で柴崎がしたように世界を驚かせてほしいものだ。