――最後に、今シーズンの目標と共にその先で考えていることがあれば教えてください。

今シーズンは、なんとしてでもJFLに昇格する。それが目標です(※見事に達成!)。

個人としては、今はいわきFCのために全力を尽くすこと。そして、今をしっかりやっていれば自然と大きなチャンスが来たり、自分でも想像できないくらい、海外だったり代表だったりに繋がると思うので、とにかく今に全部を注いで頑張りたいと思います。

『日本のフィジカルスタンダードを変える』という目標を掲げるいわきFC。充実した施設だけでなくインタビューの中でも出てきたような選手の意識改革にも力を入れている。

鈴木拓哉パフォーマンスコーチは一番重視していることとして、トレーニング文化の構築を挙げる。

「サッカーではこれまで、フィジカルよりもタクティカル(戦術)の方に寄りがちでした。時に勝利至上主義となってしまうところを、まずはアスリートの体を作り、それでファンを魅了し、その結果ファンが増え、街が元気になるというサイクルに意識して取り組んでいます。そのためにはまず選手の意識を変えていかないといけません」

いわきFCでは遺伝子別のトレーニングを採用しており、選手をパワー型(RR)と持久型(XX)、そして中間のタイプ(RX)の3タイプに分類。トレーニングメニューの回数やセット数をタイプごとに変えることで、選手一人一人に適したトレーニングを行っている。

GymAware(ジムアウェア)やWITTY-SEM(ウィッティーセム)といった最新のトレーニング機器も導入。トレーニングとして着実に成果を上げている一方、鈴木パフォーマンスコーチは「トレーニングルームとピッチをリンクさせることが私の最大のミッション」とも語っている。

データや数字をピッチ上でのパフォーマンスに繋げることがやはり一番重要なのである。

いわきFCは、J予備軍の猛者が集うアマチュアサッカー最高峰、JFLの舞台でも快進撃を続けられるだろうか。

日本サッカー界の“新たな基準”となりうる彼らの2020シーズンに注目したい。

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