現在新型コロナウイルスの影響によってスペインのサッカーはほぼ完全に中断されており、各選手はそれぞれの自宅で時間を過ごしている。
そんな中、かつてバルセロナの下部組織で育成されたことでも知られるトニは、家族が経営する薬局で薬剤師として働き始めたという。その映像がこれだ。
アントニオ・ロドリゲス・ドバレ、通称「トニ」は1990年生まれの29歳。2002年からバルセロナの下部組織に所属したが、15歳でセルタへと移ってプロデビューした。
2014年までウイングやサイドバックとしてプレーしたあと退団し、その後はMLSやインドのリーグなどを渡り歩き、昨年からはタイ2部のネイヴィーFCに所属していた。
しかし、タイのリーグもすべて停止されたため地元のラ・コルーニャへと戻り、実家の薬局で薬剤師として働くことを決めたという。
彼はサッカー選手としてプレーすると同時に勉強をし、4年前に薬剤師の学位を取得。今回この世界の危機に立ち上がり、サッカー選手を休止し、インターンシップの形で薬局での仕事を始めたそう。
トニ
「僕は他のアスリートと同じように、朝7時から家でトレーニングをする。使える道具を使ってね。それを終えたら薬局へ行く。
望んでいるのは、これが可能な限り迅速に終息を迎え、再びサッカーをプレーできる日が来ることさ」
スペインではすでに死者が7300人を超えており、イタリアを上回るペースで被害が増加している。ピッチの上だけではなく薬剤師としても戦うトニの姿に賞賛が集まっているようだ。