川崎フロンターレ時代との違い

――プロで一緒にプレーするのは2012~2013年の川崎フロンターレ以来です。あのときも一緒にプレーすることに戸惑いなどはなかったですか?

宏希:まだ若かったですし、自分自身の中での余裕というか、サッカー選手としての考え方もまだ固まっていませんでした。弟とプレーすることに関しても特に何も考えてはいなかったです。

ただ、現在は考え方も落ち着いてきて、様々なことをわかるようになってきたので、今のほうが純粋に楽しめている感じはあります。

宏矢:当時は経験もまったくなかったですし、試合も全然出ていませんでした。だからある意味、あのとき自分がプロだったかと言われればプロではなかったかもしれません。

試合経験を積み重ねることでプロがどういうものかを理解し、サッカーがより楽しめるようになってきました。やはり、楽しまないと何もならないなと。そういった考え方が今は定まっているので、当時に比べて楽しむ余裕があるかなと思います。

――父である風間八宏氏からの教えなども含め、プロ選手としてのベースはどこにあると感じています?

宏希:プロになってからも感じることや気づくことが毎年あります。「あ、これってこうなんだ」と、新たな発見があることは常に感じていて、その積み重ねですかね。昔のままの考えだけではおそらく今プロを続けていられたかわかりません。

宏矢:僕も、「こういう局面があるんだ」「あ、こういうときはこうなんだ」といったことが毎試合あって、オフシーズンに一年を振り返ったときも様々な気づきがあります。Jリーグ自体のレベルも間違いなくて上がっていて、4、5年前の自分がやっていたことだけでは今はもうダメです。

自分自身が試合の中で経験しながら積み重ねてきたこと。親がどうこうではなく、そこが一番の強みですね。

※2019シーズンの両選手のプレー。それぞれがJリーグで経験を積み、選手として成長してきた。