アレックス・ファーガソンは全てが迅速だった。ファン・ペルシー、私、ヴィディッチ、ファーディナンドらにね。ただ会いに行き、話し合う。

ファーガソンとデイヴィッド・ギルがモナコで私に会いに来た時、CIAやFBAの捜査よりもすごかった。

しかし今、一部のトップクラブのディレクターから『なあパトリス、マット・ジャッジ(ユナイテッドの交渉担当チーフ)に電話に出るよう言ってくれないか』と言われる。

今のユナイテッドは選手と話すために弁護士を送り、数字のことばかり語る。サッカーの世界から来た人ではなくね。

だから、うまく行けば2000万ポンド(およそ27億円)で買えるような選手を、最終的には1億ポンド(およそ135.1億円)で買わなければならなくなる。別に巨大な金を必要としていない者たちをもだ。

いい例がアレクシス・サンチェスだよ。先に接触したのがマンチェスター・シティだった。

グアルディオラは『チームを制御できなくなるからその給与は払えない』と断った。アレクシスにとって幸運だったのは、ユナイテッドが『来てくれ来てくれ、ここに金があるぞ』というチームだったからだ。

そして最終的には、契約解除をしたいとアレクシスは代理人に伝えた。これほどの金が欲しかったわけではないとまで言っていたよ。