マンチェスター・ユナイテッドでプレーしているイングランド代表FWマーカス・ラッシュフォードが、子どもたちのために「読書クラブ」を立ち上げたという。
『The SUN』によれば、その名前は「マーカス・ラッシュフォード・ブッククラブ」。慈善団体と協力して無料の本を配布するほか、本屋の店頭にはクラブのスタンプが付けられた書籍も登場するとか。
ラッシュフォードはその活動について以下のように話したという。
マーカス・ラッシュフォード
「寝る前に読み聞かせをしてもらえることが普通だとは知らなかった。映画の中だけの話だと思っていた。映画は映画で、現実ではないと。
僕の願いは、子供の頃にもっと本を読む機会が与えられたらいいなということだ。
しかし、本というものは、テーブルに並べる食物が足りないような家族にとって、予算に入れることができない。
僕の母はいつも物語を話してくれたし、常に笑わせてくれた。しかし一緒に本を読んだことはなかったし、本は学校の一部であると考えていた。
読書をすることによる現実逃避ができれば、それで自分が助けられたかもしれないと思うときもあった。
だから、僕はすべての子供達に現実逃避ができることを願っているんだ。余裕のある人々だけではなく。
僕は17歳のときにようやく本を読み始めて、それが自分の物事の見方と精神を完全に変えてくれた。自分でもわからなかった僕の様々な部分を知らせてくれた。
若い頃にもっと本を読んでいたら、さらに早く成長できたと思う。なりたいものになるために役立つと思う。
人々は常にスマートフォンを手にしている。僕の甥もそうなんだ。常にゲームをしている。
しかし、1日1時間…あるいは30分でも、10ページでも読んだだけで、多くのものが得られるはずなんだ。
スマートフォンやiPadからいくらか離れ、もう少し読書をするようにできれば、それは子供たちに大いに役立つと思う。
今、イギリスには本を持ったこともない38万人以上の子供がいる。脆弱な環境にいる子どもたちが。それは変えなければならない」
今や本よりもスマートフォンを与えるほうが楽になった時代。そのなかで読書の大切さを訴え、自分が経験できなかったことを子どもたちに与えようとしているそうだ。
なお、ラッシュフォードを1人で育てた母メラニーも現在フードバンクや炊き出し活動を行い、チャリティーで積極的に動いているという。