先日行われたワールドカップ・欧州予選のジブラルタル対ノルウェーで、大きな話題になる出来事があった。

ノルウェー代表の選手は、試合前のウォームアップからあるTシャツを着用していた。そこには「Human rights, on and off the pitch(人権、ピッチの中でも外でも)」と書かれていた。

これはカタールのワールドカップ会場で働いている移民労働者に関する人権侵害疑惑に対する抗議行動であった。

カタールでは多くのスタジアムやホテルなどのインフラを建設するために多くの移民労働者を受け入れており、その多くはインドやバングラデシュなど東南アジアからの出稼ぎである。

しかしその労働環境は極めて過酷なものであると伝えられており、2010年からの10年間で、インド、バングラデシュ、ネパール、スリランカ、そしてパキスタンの6カ国の労働者のみで6500人が死亡していると伝えられている。

さらにその大半が「自然死」として処理されており、死亡の原因すらも十分に調査されていないとも指摘されている。

ノルウェー代表はチームをあげてこれらの人権侵害に抗議し、FIFAとカタールに圧力をかける行動を行ったのだ。

また、『VG』の調査によればノルウェー人の55%がカタールW杯をボイコットすべきであると考えているとも。

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本来、FIFAのルールにおいては「試合で政治的、宗教的なメッセージを掲げてはならない」とされており、このような行動は処罰の対象になる。

しかしながら『BBC』の報道によればFIFAは「ノルウェーは懲戒の対象にならない」と宣言しており、「FIFAは言論の自由と善なるための力としてのサッカーの力を信じている」と声明を発表しているという。

ということは、FIFAもカタールに対しての反感を持っているものの、制御することはできていない…ということなのだろうか。

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