サッカーの母国イングランド。試合観戦をめぐっての暴力沙汰などを避けるために、警察当局は問題が起きそうな試合はキックオフ時間を早くすることを求めてきた。

ただ、『Guardian』によれば、キックオフ時間を正午ごろに繰り上げると、家庭内暴力や家庭内でのアルコール乱用が増えるとの研究結果が示されたそう。

「Centre for Economic Performance」の研究者たちは、グレーター・マンチェスター警察に寄せられた8年間の通報・犯罪データとマンチェスター・ユナイテッドとマンチェスター・シティが2012年4月~2019年6月に行った約800試合のタイミングの相関関係を調べた。

調査の結果、試合中2時間は家庭内の事件発生率は5%減少していたそう。ただ、試合後は件数が増加。試合開始から10時間後がピークで、平均より8.5%多かったという。一方、キックオフが午後7時以降の試合では家庭内事件の発生に増加は見られなかった。

そのため、研究者たちは夕方のキックオフやミッドウィークの試合を増やすべきだと提言している。研究グループのディレクターは、今回の調査結果が警察の活動や試合のタイミングに大きな影響をもたらしうると信じているという。

「警察はキックオフ時間を早めることを求めていた。警察活動がしやすいからだ。

人々は飲酒していないので、扱いやすい。しかし、実際には目に見える犯罪を目に見えない犯罪に置き換えている。

スタジアム周辺での犯罪は減ったが、家庭内での8時間後の事件は増えている。

そうなってから介入する方がはるかに難しい。経済的、社会的、個人的なコストも甚大だ。

今回明らかになったのは、早い時間のキックオフには誰も考えていなかった大きな問題があるということ」

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また、別の研究員は「もうひとつの発見はアルコールが非常に重要な役割を果たしている点。歴史的にサッカー組織は多くのアルコール系スポンサーと密接な関係にある。その緊密な関係性を見直すべきというのが、我々の提言のひとつ」とも述べている。

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