――サウジアラビア戦は試合運びがポイントになりそうです。どんなことを事前に考えておきたいものなのでしょうか。

まず、どんな状況になっても慌てないことですね。もちろん先制点を取れれば一番ですが、仮に前半20分くらいに先制点を奪われたとしても、90分間を通してのマネジメントを考えたい。瞬間的にナーバスになって焦ってしまって2点目を失うのが一番良くないですから。

まずは落ち着いてリスクマネジメントをしつつ、得点を狙いながら引き分け以上に持ち込む作業を進めたいところです。特に後ろの選手たちはいろいろなシミュレーション、心の準備をしていると思います。

守備的な選手は全体の構築を考えますし、前線の選手は点を取りにいきたいかもしれない。そのバランスが重要になるので、チームとして前からプレスに行くとき、しっかり構えるとき、押し込まれた場合の3つの対応策をしっかり整理しておく必要があります。

あとはスコアが動く時間帯に応じて様々なゲームプランを持っておくこと。その考え方を選手間でしっかりと共有しておかなければならないですね。

――攻撃に関してはいかがでしょうか。

チームとしてのオーガナイズは大切ですが、もちろん仕掛けてもいいゾーンはあります。9月シリーズに関して「無難な攻撃に終始してしまった印象」と話をさせてもらいましたが、得点を取るところに関して言うと、もう少しそういったゾーンでリスクをかけたプレーを期待したいです。

中国戦で大迫勇也選手が決めた決勝ゴールは、伊東純也選手の積極的な縦突破から生まれていますよね。まずはあのゾーンにスピード感を持ってボールを運べるか。そしてギリギリのところで相手を引きつけて突破を図るのか、ワンツーで抜けるのか。中国戦の前半にファウルを受ける回数が少なかったのは、そういった部分が欠けていたからだと思います。

リスクを負った攻撃が得点につながりますし、相手も嫌がる。攻撃面に関しては、そこに尽きると思います。

――では最後に、逆襲の10月シリーズに臨む日本代表にメッセージをお願いします。

今の日本代表チームが持っている実力は間違いなく高いと思います。ヨーロッパでいろいろな経験を積んでいる部分も大きいので、それをピッチの中で融合させて、よりレベルの高い試合を見せてもらいたいですね。

しっかりとコミュニケーションを取って、戦術面でもメンタルでもチーム一丸となって戦えば、必ず実現できるはず。

日本代表としての覚悟を持って、積極的に試合に臨んでもらいたいですし、最終予選はそういうものを全員で作り出すためのチャンスでもあると思います。日本代表OBとして応援しながら、代表チームの躍進を期待しています。

「絶対に負けられない」サウジ戦は、7日(木)の深夜2:00キックオフ。試合はDAZNで独占配信される。

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