今年11月から開催されるFIFAワールドカップ・カタール大会の公式試合球が先日発表された。

名称は『アル・リフラ(AL RIHLA)』。開発を担当したのは今大会もadidasだ。

ある意味、サッカーの主役と言っても過言ではないボール。

そこで、『アル・リフラ』の開発担当者であるadidasフットボール商品開発シニアディレクター、オリバー・ハンダッカー(Oliver Hundacker)氏にメッセージを送り、前作「テルスター18」からの変更点やワールドカップの公式試合球を手掛ける責任などをいろいろ聞いてみた。

コンセプトは『世界をつなぐ旅が、ここからはじまる。』

――改めてになりますが、ボールの名称『アル・リフラ』の由来を教えてください。

アル・リフラは、アラビア語で「旅」という意味です。

今回の公式球の発表は、adidasが世界各国におけるスポーツへの参加と公平性を向上させることを目的としたキャンペーンの一環であり、世界10都市およびワールドカップへの旅の始まりを示します。

――スピーディな現代サッカーに対応するため、「飛行中のボールスピードが著しく上がっています」とあります。

アル・リフラは、他のどのFIFAワールドカップ公式試合球よりも飛行速度が速いため、最高のゲーム速度をサポートするように設計されています。

今回、CTR-COREを作成しました。これは、精度と一貫性を向上させるように調整されたボール内の革新的なコア(ボール芯部)です。

キック後の形状回復を早くし、空気を抜けにくく、バウンド時のばらつきを減少させた構造でトップスピードの試合展開と正確なボールコントロールを叶えるスピード、正確性、均質性を提供し、正確なプレーをサポートします。

アル・リフラは、ボールの空気力学を改善し、飛行中のボールを高速化する新しいスピードシェルも備えています。

スピードシェルは、キックの正確性、飛行の安定性、カーブを改善するのに役立つエンボスとディボス2種類の表皮形状を備えた20ピースのパネルポリウレタンスキンでできています。