独自のカラーを持つクラブの壮大な未来

現在、全国に58あるJクラブの中でも、徳島は独自のカラーを持つクラブだ。

スペイン人監督が2代続き、昨年はFW鈴木輪太朗イブラヒームをCFバレンシアへ(現CFバダロナ)、今年はFW勝島新之助をジローナFCへと、高卒ルーキーをスペインへ期限付き移籍させている。前述したように徳島からJ1へ羽ばたいた選手も多い。

特にMF藤田譲瑠チマは昨季1年限りのプレーとなったが、現在はJ1で首位を走る横浜F・マリノスで20歳ながら主力級の活躍を見せ、7月には日本代表デビューも飾ったほどだ。

今夏にストライカーを補強できなかったことでサポーターは強化部を批判する向きもあるだろうが、ここまでのことをJ2中位規模の予算で成し遂げる岡田明彦強化部長の手腕は見事だ。

今後はアカデミーの充実も視野に入って来る。2020年からは名門・京都サンガF.C.のアカデミーの土台を築いた高本詞史スカウトを招いたのも、この辺りに理由があるのだろう。スペインとのルートが確立されている現在、ユースの指導をスペイン人が担うような未来も近いのではないだろうか?

そんな壮大な未来のためにも、資金確保は不可欠。J1復帰はトップチームの最優先課題だ。

10月23日の最終節には、現在8位で勝点1差のモンテディオ山形と敵地での直接対決が待ち受けている。それだけに、10月16日に同19位の大宮アルディージャを迎えるホーム最終戦は必勝だ。

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今月は天皇杯(10月16日)とルヴァン杯(同22日)の決勝開催のため、J1が2週連続でお休みとなる。

“Jリーグロス”気味なサッカーファンの方々には、ぜひ徳島の試合観戦をおススメしたい。J1終了後に開催される『J1参入プレーオフ』の楽しみにも繋がるはずだ。

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