試合後の記者会見で、レイラック滋賀FCの監督を務めている寺峰輝氏、そして決勝点を決めた平尾壮はこのゲームについて以下のように振り返った。
寺峰輝
「思った以上に相手の中盤の1対1の強度が高く、最初に考えていた作戦を変更しなければならない状況にはなりました。ただそのなかで最後までよく対処してくれました。
この相手に我々が後ろから繋いで崩すことは相当難しいと分かっていましたし、4バックのサイドをおびき出してその裏を狙うというのが一つありました。
また前で引っ掛けたときには相手のサイドバックが高い位置を取ってくる。なのでサイドを飛び出して攻めるというのを重点的にやりました。
我々の選手の特徴として、みんなスピードがある。その代わり体重が軽いという点もある。なのでスプリント回数を稼いでいくことにしました。
最後のゴールを決めた平尾については、フリーキッカーとしても外せない選手なのでピッチに残していました。点を取るところまでは想定していませんでしたが、よく走ってくれたなと」
平尾壮
「僕自身はJ2も経験していたので、リスペクトはありながらも負ける気はしていませんでした。他の選手も対戦を楽しみにしていましたね。
そのなかで実際にやってみて、ボールを持たれる展開は長かったにせよ、いつもどおりしっかり守備をしてチャンスを決める。しぶとく戦う面では上回っていたからこそ勝てたと思います。
延長ではPKに行ってもいいくらいのメンタルでやっていたんですが、いい形で翔くん(松本翔)が取ってくれて、チャンスになりました。
その時僕はセンターバックでしたが、高校生の頃は前線の選手でしたし、どこかチャンスがあれば…と思っていました。ああいう形で決まってよかった。
一度外にパスが出たんですけど、そこからいいところにボールが来ました。めっちゃ緊張しましたけど、決められてよかったです」
そして、新しく生まれた平和堂HATOスタジアムについてはどうだったのか?レイラック滋賀FCの二人はこう話していたぞ。
寺峰輝
「一度事前に視察をしたんですが、スタンドの上に彦根城が見えるというこの景色がいいですね。このロケーションはいいアイデアです。
井伊家のお膝元である彦根で天皇杯に勝つというのはすごい縁があるなと(笑)。喜んでいただけたんじゃないかと思います」
平尾壮
「レイラック滋賀FCというチームがJリーグに上がるためには必要な競技場の一つだと思っていますし、そのようなスタジアムでこの勝ち方ができたというのは少しでもパワーになれたのかなと思います。
応援の声の届き方もよかったですよ。もちろんJリーグのクラブと比べればサポーターの数は少ないですが、とても良く声が届いていましたし、太鼓の音も響いていました。すごいスタジアムだと思います」
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これによりレイラック滋賀FCは天皇杯2回戦に進出。6月7日にビッグスワンでアルビレックス新潟と対戦する予定となっている。