昨年2月に始まったロシアのウクライナに対する軍事侵攻はいまだに終わりが見えていない。
アーセナルに所属するウクライナ代表DFオレクサンドル・ジンチェンコは、侵攻後初めて母国に戻り、1週間ほどを過ごした。
『Daily Mail』によれば、彼はこう話していたそう。
「ウクライナがいま置かれた状況下で、みんなと1週間生活するのは怖かった。
これは戦争だ、れっきとした戦争だ。でも、ひとつ理解できたのは、ウクライナの人たちがこの日常に慣れ、生活を続けていること。それはすごいことだ。
いま、ロシア軍がやっているのは夜間に大量の爆弾やロケット弾を送り込むこと。午前1時~午前5時まで。おそらく、彼らは人々が眠っていると考えて、僕らを恐怖に陥れようとしているのだろう。
赤ちゃんと一緒に寝ようとしているときに、突然サイレンが鳴るのを想像して欲しい。
起きて、防空壕に行って、身を隠す必要がある。そうしなければ、命や家を失うという大きなリスクがある。爆弾やロケットがどこに落ちてくるかわからない。
数日前、ロシアがダムを破壊した。自分が聞いた話は、説明することもできない。すでに水位がかなり高いので、家から出られないという人もいる。
聞いた怖い話のひとつは、ある女性が数カ月前に生まれたばかりの小さな赤ちゃんを2人抱えていたというもの。彼女は2人の子供と一緒に屋根の上にいて、最後の石にしがみつき、生き延びようとしていた。残念ながら、彼女も子供たちも生き延びられなかった。
これはネットの情報ではなく現実の話だ。このような話を聞いていると、『何を達成するためなのか?』と思うばかりだ。
学校が受けた被害も目の当たりにした。学校で学ぶ子供たちと話したが、ロシア軍を家の中で見たことがある子たちもいた。
そのなかには盗みを働いたり、口にしたくもないことをしているやつらもいる。これらは子供たちから聞いた本当の話だ。ショックを受けた。子どもたちは嘘をつかない。本当のことを話す」