長崎の新スタジアム「ピーススタジアム」がこけら落としを迎えることで話題の週末。実は、香川でも歴史的な一戦を迎える。
今週末に開催される明治安田J3リーグ第31節、カマタマーレ讃岐は6日(日)にホームでガイナーレ鳥取と対戦。
この試合の会場として、通常のホームである丸亀市のPikaraスタジアム(香川県立丸亀競技場)ではなく、高松市の屋島レクザムフィールド(高松市屋島競技場)が初めて使用される。
屋島レクザムフィールドは高松市中心部からほど近い屋島にある陸上競技場。老朽化した香川県立屋島陸上競技場を改築し、2017年にオープンした新しいスタジアムだ。
命名権を取得したレクザムは、エレクトロニクス事業やスキー用品・スノーボードの開発製造などを行っている企業。香川県内にいくつもの工場や事業所があり、カマタマーレ讃岐の胸スポンサーも務めている。
そんな屋島レクザムフィールドの場所はここ。
琴電志度線の琴電屋島駅と潟元駅から徒歩5分圏内という“街中スタジアム”(※今回の試合当日は臨時列車が運行)。蹄鉄型のスタンドはすべて屋根に覆われており、フィールドが閉ざされているような独特の雰囲気がある。
それでいながらメインスタンドの正面には、国の史跡および天然記念物に指定されている「屋島」がそびえ立つ。
この景観を持つスタジアムは世界的にもなかなかない!地域の宝だろう。
スタンドの収容人数は6,000人(座席は5,000席)。本来であればJ3は開催できるはずだが、いくつもの壁があり、讃岐がJリーグ参入10周年を迎える今年、ついに初開催にこぎつけた。
ただしその代わりに「応援用の鳴り物全面禁止」などの騒音対策や渋滞対策といった条件が付けられている。
高松市でJリーグの公式戦が開催されるのは史上初。クラブ発祥の地であり、香川県の人口95万人のうち41万人が住む高松市でのホームゲーム開催は、カマタマーレ讃岐にとって非常に大きな一歩だと言える。
発表のリリースで、「高松市屋島での開催に向けご尽力いただいた皆様、また開催にご理解を示してくださった近隣住民の皆様、心より感謝いたします。試合後、屋島で開催してよかったと思っていただけるよう、入念な準備と安全安心、快適なスタジアム運営に最善を尽くします」と綴っていた讃岐の池内秀樹代表取締役社長。
高松市の大西秀人市長も会見で「カマタマーレ讃岐が少しでも活躍できるように香川県全体で盛り上げていくべく、高松市としてもいろいろ応援をしてまいりたい。高松での試合もできれば充実させていきたい」と話しており、今後につなげるべくまずは今回の試合を良い形で終えることが重要だ。
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満員近い集客が予想されている屋島レクザムフィールドでの初めてJリーグ公式戦、カマタマーレ讃岐とガイナーレ鳥取の試合は、6日(日)14時にキックオフされる。