山田楓喜が「魅せる」意味
――山田選手は「魅せる」という言葉をさまざまなところで使っている印象があります。山田選手にとってサッカーはどんな存在ですか?
小さい頃から遊びでやってきたので、その延長線上でもあります。やっぱり見ている人にどれだけ楽しんでもらえるか、喜んでもらえるかというのが一番大事だと思っています。
そこは、常に意識しながらプレーしていますし、それ以上に自分が楽しむ場だと思うので、そこは忘れずというか、そういった気持ちを持ちながらずっとサッカーをしている感じです。
――そんな山田選手のゴールパフォーマンスに「楓喜マスク」というのがありますけど、あのポーズを思いついたきっかけは?
奥さんが写真を撮るとき、あれと似たようなポーズをしていたんです。それで「点を取ったらこれやるわ」みたいに約束をして、いきなり開幕戦で取っちゃってそれからですね。
ゴールを決めた後は一番ファン・サポーターの人たちが自分のことを見るじゃないですか。自分が小さい頃にサッカーを見たとき、そういうのにも憧れて「かっこいいな」と思いながら見ていて、いまは自分がそれを見せる側になれている。
そう思うとすごくうれしいですし、実際に真似してくれる小さい子がいっぱいいるのでそれは素直にうれしいなと思います。
――クラブの公式Webサイトにあるプロフィールで「自分のサッカー人生に影響与えた選手」として、玉田圭司さん、そしてトッテナムのスウェーデン代表MFデヤン・クルゼフスキの2人を挙げています。それぞれの理由を伺ってもいいですか?
玉田さんは、自分の親が名古屋グランパスが好きで、グランパスの試合を小さい頃からずっと見に行っていました。ゴール裏で跳んでいたんですけど、同じ左利きでなんかすごい選手がいるなと思って、そこからずっと好きで応援して見ていた選手でした。
クルゼフスキは、去年か一昨年くらいに見つけて。なんか自分と似ているなと。
クルゼフスキも特に自分で何かドリブルをしたり1人で突破したりという選手ではなく、左利きで、周りを使い・使われながら自分の特徴を出している。試合を見ている中で気になった選手がクルゼフスキでした。
自分は自分なのでお手本にはしないんですけど、そのときの自分の“究極系”はクルゼフスキだなという感じで見ていました。
※クルゼフスキはこの週末、トッテナムが王者マンチェスター・シティを4-0と粉砕した試合でも先発フル出場。右サイドを起点にプレーの質と豊富な運動量で周りとつながりアウェイでの快勝に貢献した。
――ありがとうございます。では最後に、ファン・サポーターへのメッセージをお願いします!
今年、自分たちがいろいろ積み上げてきたことで、ヴェルディに魅力を感じてくれる人がすごく増えて、毎試合1万人以上が入るようになりました。
自分たちに魅力を感じて来てくれるというのはすごくうれしいですし、いろいろな方にもっと広めてもらいたいというのもあります。
自分たちはいままで通り…それ以上のものを見せていきたいと思います。それを応援してほしいですし、さらに広めて、ヴェルディを知らない人を連れてきてほしいなと思います。
残りの試合も自分たちを“魅せたい”と思うので、これからも応援よろしくお願いします。
【インタビュー前編】J1復帰の東京ヴェルディで光輝いたレフティ山田楓喜!パリ五輪で掴んだ世界との「2つの距離感」
山田楓喜
2001年7月10日生まれ(23歳)
東京ヴェルディ所属(※京都サンガF.C.から期限付き移籍)