近年、サッカー界の低年齢化が進んでいることは周知の通りだ。優秀な選手が18、19歳でプロデビューを飾ることは当たり前のようになり、先月、シャルケ04でユリアン・ドラクスラーがクラブ史上最年少記録(17歳と117日)を樹立したが、然したるニュースにはならなかった。もはや、それは「普通の話」なのかもしれない。だが、10代の選手がデビューする度に心が躍るからか、誰よりも早くその才能に気付きたいためか、サッカーファンというものは若き才能を常に注目するものだ。

そして、彼らにとって非常に興味深いニュースがリヴァプールから伝わってきた。「リヴァプールの宝石」として、現地で厚い期待を集めているラヒーム・スターリングが、いよいよトップチームでデビューする可能性が高まっているようだ。現在16歳のスターリングは、イングランド国内でも知る人ぞ知る逸材であるが、今週月曜日行われたサウスエンドとのFAユースカップにて5得点を記録するなど、その知名度は急上昇中。ケニー・ダルグリッシュも、スパルタ・プラハと対戦するEL決勝トーナメント一回戦のメンバーに彼の名前を加えることを決断したとも言われている。

「ラヒームは言うまでもなく素晴らしい選手だよ。彼は“魔法使い"など、いくつものニックネームを持っているが、“ラヒーム・パーク・レンジャーズ"という異名が一番面白いだろうね。つまり、ラヒームの名前がチーム名に入るぐらい、彼の貢献度は計り知れないものだったんだが、事実、彼の活躍によって勝利した試合はいくつもあるよ」
「彼が14歳の時に私はU-16のチームに引き上げたのだが、ピッチ上で最も優れた選手であった。途中から出場したミルウォール戦では、ゴールキーパーからのロングパスを鮮やかなボレーでゴールに結び付けてね・・・、ほんとあの時は『スカウトが来てなくて良かった』と思ったよ(笑)」
「(リヴァプールで出場するチャンスが訪れたことは)至ってノーマルな話だ。潜在能力は凄まじいものがある。ボディバランス、スピード、意識。どれをとっても、比較対象となる選手はこの世代には存在しないと思う。彼の成功を心から期待している」

上記は、かつてQPR時代に彼の指導にあたったスティーヴ・ガレンの言葉だが、その彼のメッセージを取ってみても、いかにラヒーム・スターリングという16歳が驚異的かは伝わるだろう。

スパルタ・プラハとリヴァプールの試合を見る機会がある方は、リヴァプールのファンであるかどうかは関係なく、是非スターリングに注目して頂きたい。ピッチ上に彼が表れた瞬間、きっと“何か"を感じとって頂けるはずだ。

※スターリングのプレー集

※5得点を叩き出したサウスエウンド戦でのプレー

(筆:Qoly編集部 T)

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