今シーズン、1999年以来となるローマの指揮官に就任した、65歳のチェコ人監督、ズデネク・ゼーマン。

彼の特徴といえば何といっても超攻撃的なサッカーで、システムはとにかく4-3-3。攻守を通じたアグレッシブな姿勢と豊富な運動量を持った、「打ち合い上等」のスタイルを1980年代から一貫して続けており、昨季はペスカーラを圧倒的な攻撃力でセリエB優勝へ導いた。

そんなスペクタクル全開の“ゼーマン・スタイル”が最もわかりやすい形で現れるのが、マイボールでのキックオフの瞬間。

zeman-roma

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このように、センターラインに8人が並ぶ形でキックオフするのがゼーマンのやり方だ。

ちなみに、昨季のペスカーラも同じ(下)。

zeman-pescara

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これだけ極端な形を敷くのは世界的にも珍しいだろう。

彼の攻撃的マインドに刺激され成長を遂げる選手も多く、昨季のペスカーラからもヴェッラッティ(現PSG)、インシーニェ(現ナポリ)、インモービレ(現ジェノア)などの若手が巣立っていった。

彼に率いられた今季のローマは、16節終了時点で5位。得点は当然のようにリーグ最多の38を記録している。

決してタイトルを狙えるような戦い方ではなく、実際、1部チームでの優勝はカップ戦を含めて果たせていない。ただ、その尖ったスタイルは魅力にあふれており、サッカーがつまらなく感じたときは彼の哲学に触れてみると良いかもしれない。

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