ロシア代表のエースとして名を馳せたアンドレイ・アルシャヴィンは来月末に34歳になる。

そのアルシャヴィンがこれまでプレーしたクラブは母国ゼニト・サンクトペテルブルクとアーセナルのみ。EURO2008で煌めく様な活躍をみせた後、2009年1月にアーセナルへ電撃移籍。鳴り物入りで加入し大きな期待を背負うなか、クレバーなプレーと持ち前の推進力を武器に二桁得点をマークしたシーズンもあったのだが、徐々に存在感が低下し、母国へと帰還することになった。このあたりの経緯は今更触れるべくもないはず。

さて、そのアルシャヴィンがアーセナル時代に最も輝きをみせた試合のひとつといえば、あのリヴァプール戦だろう。今から6年前の2009年4月21日(1日ずれてしまったが)、アンフィールドでの一戦において1人で4得点を叩き出したあの試合だ。

4万5千人近くのサポーターたちが見つめた試合でアルシャヴィンは36、67、70、90分と立て続けにゴールネットを揺らした。指を4本立ててドヤ顔を見せたあのシーンは今なお印象的だ。

アルシャヴィンの4点目の直後にヨッシ・ベナユンが意地の同点弾を決めたことで試合は4-4という稀にみる壮絶スコアで終了している。

当時ヴェンゲル監督は「この仕事を長いことやっているが、このようなトップゲームにおいて4ゴールを決めた選手はあまり存在しない」と絶賛していたものだ。アンフィールドにおけるリヴァプール相手のリーグ戦で1人で4点を奪ったのは60年以上なかった出来事とも伝えられており、まさに歴史に残る試合であった。(カーリング・カップでは2007年の対戦でジュリオ・バチスタが4点を記録しているそう)

せっかくなので次ページには壮絶だった一戦の全ゴール動画と、懐かしい当時のメンバー表を。