日本代表の次なる対戦相手、オランダ代表。彼らの名前を見ていて気になるのが、やたらと名前に「ファン」が付くことだ。

ファン・ペルシー、ファン・デル・ファールト、ファン・ボメル、ファン・ブロンクホルスト、ファン・デル・ヴィール…。

いったい「ファン」とは何なのか?

「ファン (van)」とは、「○○出身」を意味するオランダ語の前置詞で、英語ならofやfromに当たる単語。つまり、ロビン・ファン・ペルシーなら「ペルシー出身のロビンさん」といった意味となる。

もちろん現在は単なる名字でしかなく、「林さん」だからといって林に住んでいるわけではないのと同じだ。同様に、「ファン」の後に続いている「デル (der)」や「デン (den)」は定冠詞(英語のthe)。

このように元々が前置詞と定冠詞のため、オランダではRobin van Persie、Rafael van der Vaartと小文字で表記されるのが一般的である。

また、一時期スコットランドのセルティックで中村俊輔の同僚となった、ヤン・フェネホール・オフ・ヘッセリンク(Jan Vennegoor of Hesselink)。多くのサッカー関係者に困難をもたらした元オランダ代表FWの長い名字が生まれたのは、17世紀のこと。

オランダ東部のエンスヘーデにフェネホール、ヘッセリンクという2つの農家があり、両家の間で婚姻関係が結ばれた際、お互いが同等の立場であることを示すために、英語のorに当たるofで2つの名字を繋いだことに始まっている。

この規格外の名前に悩まされ、両家の結婚を喜ばしく思わなかった人は現在までに何人もいたことだろう。その中にはきっとおそらく、フェネホール・オフ・ヘッセリンク家の者も含まれる。

ハル・シティではシーズン途中に特注の縮小文字へと変更。でもやっぱり長い。

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