英国ではトッテナムのナセル・シャドリとムサ・デンベレが、イタリアではマッテオ・レンツィ首相とチェーザレ・プランデッリ代表監督が、そして日本でもジェフユナイテッド市原・千葉のケンペスや鹿島アントラーズのトニーニョ・セレーゾ監督がバナナを頬張り、人種差別に対する意思を示した。

今、世界中の人々がバナナを片手に写真を公開し、自らの立場を表明している。

おそらく、これほどまでのムーブメントになったことに、最も驚いているのはダニ・アウヴェス本人であろう。「差別するやつを笑ってやろう」――、その程度の気持ちにすぎなかったはずだ。

しかし、そういった彼の意思ある勇敢な行動が、世界中を巻き込んだのである。彼は、人種差別というスペインでは未だ根強い問題に正面から向き合ったのである。それも試合中に。

バナナは今、「人種差別を象徴するもの」から「人種差別を撲滅させようとするもの」に変わろうとしている。たった一つの行動が、世界を変えることもあるのだとダニ・アウヴェスは私たちに教えてくれた。

これだけのムーブメントを巻き起こしたダニ・アウヴェスの勇敢な行動に拍手を送るとともに、フットボールファミリーの結束の強さにただただ素晴らしさを覚える。

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