6位 トッテナム @SpursOfficial

チェルシー時代からのイケメン若手指揮官ヴィラス・ボアスの悪癖は変わらなかった。なんとなくお洒落やん?みたいなサッカーを志向するラテン系野郎は、なんとなくベイルマネーで買い漁ったお洒落な面子を前線に並べて近代的な雰囲気を漂わせたハイラインにするだけで満足してしまった。原宿とかで一時的に流行してそうなサッカーである。このなんとなくが、なんとなくやっても化け物みたいな結果を出すファルカオとかフッキとか、ギャレス・1億・ベイルとかに偶然嵌るのがAVB得意の勝ちパターンなのだが、勿論そう上手くいかないのが世界の真理である。ソルダードは何故かサイドに流れることで混乱の中に落ち込み、DFラインもハイラインに対応出来ずロリスの負担はとんでもないことに。その上サイドバックも攻撃馬鹿かCB本職みたいな選手が多かったことで、裏のスペースが相手のFWにとってはボーナスゾーンになってしまった。指揮官を継いだシャーウッドは、エリクセンやアデバヨールを使ってなんとなく頑張ったのだが、いくらなんでも状況的に無理ゲー過ぎだったような気がする。後ハリケーン君とかベンタレブ君みたいな若手を登用したのが「お前らの補強より若手の方がマシだよ!」みたいなフロントのメッセージっぽかったのがフロントを苛立たせた感ちょっとある。結局ヴィラス・ボアスによって基盤がぐちゃぐちゃになってしまった状態では、個人の飛び道具に頼る他なかった。今季守れないプレミアリーグを作り上げた元凶の1つ。

ナセル・シャドリ

僕の中でヴィラス・ボアス・サッカーの象徴みたいな人。ちょっとおしゃれなファッショナブル・ドリブルと独特のリズムで「こいつはなんかやるぜ」という空気だけ凄い出す。とんでもなく出す。でも別になんかやるかというとそうでもない。一体どういう選手なのか未だに良くわからないので、来年に期待。

ウーゴ・ロリス

間違いなく世界レベルであることを証明した守護神だが、いかんせん真面目過ぎることが若干気にかかる。いくらDFがマークを外しても、決められた時は若干自分の責任だと感じていそうなところが凄く不憫で、ジュリオ・セーザルさんに似ていると感じる。守護神は「ありがとう」のために働いているのだから(某企業社訓より)というスローガンが、身体に染みついていそうな子である。もっとDFラインに叱咤激励を飛ばし、決められたらDFと口論するくらいに我儘になってもいい気がするのだ。特にハイラインのチームでは、そういう面がとんでもなく重要だと今季ローマでデ・サンクティスさんが証明してくれた。

パウリーニョ

本来はキッチリした守備と機を見た攻撃参加が売りのMFだが、前線が詰まりがちだった今季はやたら攻撃参加を求められたことで本来の力を出し切れなかった感のあるブラジル代表MF。中盤セントラルは特に流動的に面子も変わっていた印象があり、なかなか上手くチームに合わせにくかったのだろう。

エマニュエル・アデバヨール

お洒落さが足りない!とAVBには冷遇されたが、イングランド人指揮官シャーウッドの信頼を得て復活したトーゴ代表FWのエマニュエル坊やは、競り合いながらでも精度が落ちない変態トラップとサイドに流れてもプレー出来る小器用さを生かして不調のソルダードに代わって前線を牽引した。なんだかんだいっても、小器用なところやフィジカル面では十分にまだプレミアでやれる子だったので、上手く使わないのはもったいない。2で割ったイブラヒモビッチみたいな選手である。彼自身に移籍する気があるかは知らないけど、ニューカッスルとかはこういう選手を狙うべきだと思う。


筆者名:結城 康平

プロフィール:「フットボールの試合を色んな角度から切り取って、様々な形にして組み合わせながら1つの作品にしていくことを目指す。形にこだわらず、わかりやすく、最後まで読んでもらえるような、見てない試合を是非再放送で見たいって思っていただけるような文章が書けるように日々研鑽中」
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