30日に行われたJ1昇格プレーオフ準決勝、ジュビロ磐田対モンテディオ山形において、山形がGK山岸範宏の劇的な勝ち越し弾により2-1の勝利を収めた。

長かったリーグ戦が終わり、今週からプレーオフが始まったJ2。

J1昇格をかけた3位~6位による昇格プレーオフは、J1のクラブライセンスを持たないギラヴァンツ北九州が5位に入ったため、4位のジュビロ磐田と6位のモンテディオ山形が準決勝で対戦。勝ち抜いたチームが一週間後、3位ジェフ千葉との決勝戦に臨むことになる。

そして、磐田のホーム、ヤマハスタジアムで行われた決戦は、ディエゴのゴールで山形が先制するも、前半終了間際に山崎亮平が同点弾。後半も1-1で試合は進み、そのまま引き分けに終われば順位が上の磐田が決勝進出という状況で迎えた、92分、劇的な展開が待っていた。

とにかく1点が必要な山形。後半アディショナルタイムに獲得したコーナーキックで、185cmのGK山岸がゴール前へ上がると、石川竜也の左足から放たれたボールはその山岸へ。かなり鋭いボールだったが、ヘディングで絶妙にコースを変えると、ボールはファーサイドのゴールマウスへすっぽり。この劇的弾で勝ち越した山形がリードを守りきり、見事にアウェイで勝利。J1昇格への挑戦権を手にした。

36歳のベテランGK、山岸は埼玉県立の熊谷高校から中京大学を経て、2001年に浦和レッズへ入団。浦和がリーグ優勝(2006年)やACL制覇(2007年)を成し遂げた時期、都築龍太と激しいポジション争いを繰り広げていたことで知られ、2006年には当時のイビチャ・オシム監督によって日本代表にも選出されている(※代表での試合出場は無し)。

今年、浦和に日本代表の西川周作が加入したこともあり、6月、清水健太が右ひざ半月板損傷で離脱した山形へ期限付き移籍すると、すぐにレギュラーを奪取。さらにはキャプテンにも任命され、後半戦の好調でプレーオフに進出したチームを牽引。今回の磐田戦でも好セーブを見せただけでなく、ゴールまで決めてしまった。

山岸、元々ヘディングの上手さには定評があったようだ。

山形は今季復帰した石崎信弘監督のもと、天皇杯でも決勝へ進出。今回の劇的勝利によりその実力を改めて証明したが、ある意味ここからが本当の戦いだとも言えるだろう。

千葉と対戦する運命のJ1昇格プレーオフ決勝は、12月7日(日)、東京の味の素スタジアムで開催。天皇杯の決勝は、翌週の13日(土)。こちらは横浜の日産スタジアムでJ1のガンバ大阪に挑む。

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