上は平均入場者数の増加人数で見たランキング。これを見ると、トップはFC岐阜の3059人。増加率では実に1.6倍と、まるで昇格チームのような伸びを見せた。
会社経営者で岐阜県岐阜市出身の藤澤信義氏が事実上のオーナーとなり、ラモス瑠偉監督が就任。元日本代表の川口能活や三都主アレサンドロ、さらにJ2でお馴染みの実力派MF髙地系治を補強するなど、チームは「J2のチェルシー」といった雰囲気すら漂わせていた。
しかし、開幕時こそ好調さを見せたもののやはりいきなり昇格争いに絡むのは難しく、まもなくして中位に定着。終盤戦の5連敗もあり、最終的には17位という結果に終わった。リーグ4位タイの17ゴールを決めたナザリトは退団が決まっており、J2発の優良外国人枠としてこのオフ注目を浴びる可能性がありそうだ。3年契約のラモス体制2年目を迎えるチームの方も気になるところである。
他では、動員数では21位という順位ながら平均447人増のギラヴァンツ北九州。2017年の新スタジアム移行に向け、柱谷幸一監督率いるチームはJ1クラブライセンスを持たないにも関わらず過去最高の5位でフィニッシュ。これから長く紡がれていくであろうクラブ史において非常に重要なシーズンを過ごした。
同じ九州ではロアッソ熊本も10%を超える伸びを見せ、クラブ史上最多、初の平均7千人超えを達成している。
なお、湘南、磐田、大分という下3チームはいずれもJ1からの降格組。こればかりは致し方ないところだ。その上の長崎は“2年目のジンクス"もあってか、成績が昨季の6位から14位へダウン。観客数もそれに比例して落ちてしまった。成績の優劣はやはり動員に大きく影響する。