小林伸二監督時代、我慢強い戦いぶりで2009年から2011年にかけての3シーズン、J1を戦ったモンテディオ山形。

降格以降は昇格争いに絡みこそすれ、終盤の失速が常となっていたが、 石崎監督が16年ぶりに指揮を執った昨季、それまでとは逆に開幕後の低迷から尻上がりに調子を上げ、終盤戦では怒涛の追い込みを披露。最終的には6位に入り、初のJ1昇格プレーオフ進出を果たした。

圧巻だったのはそのプレーオフで、ご存知の通り、1-1の引き分けでリーグ戦4位のジュビロ磐田が決勝へ進むかと思われた後半アディショナルタイム、GK山岸範宏の決勝弾で劇的勝利。決勝でも「三度目の正直」を目指すジェフ千葉をチームとしての完成度で上回り、1-0の勝利で見事J1昇格の切符を掴んだ。

石崎体制2年目の今季は、磐田戦の決勝点や守備面だけでなく途中加入ながらキャプテンとしてチームを率いた山岸(浦和)、同じく期限付き移籍での加入だったFW川西翔太(G大阪)が完全移籍。DFラインに渡辺広大(仙台)、宇佐美宏和(湘南)という計算のできる選手を加えたほか、柏レイソルやコンサドーレ札幌でのプレー経験がある30歳のボランチ、アルセウを獲得。高橋節社長も「J1を戦い抜くための補強ができた」と語っている。

そして、既にお伝えしたように山形は5日、1999年のJリーグ参入時からサポートを受けていたPumaに代わり、サッカー界へ参入したNew Balanceと新たにサプライヤー契約を結んだことを発表。2015シーズンの新ユニフォームをお披露目した。

Montedio Yamagata 2015 New Balance Home

ホーム(1st)は、モンテディオブルーを忠実に再現し、胸部分にはクラブエンブレムにある出羽三山をイメージ。

ラインアートとして“山型"を幾重にも連ね、山形を愛するすべての人たちと力を合わせて戦う姿を表現している。

首から脇、背中から裾部分にはアクセントとして白のラインを施したほか、背中から肩にかける白のラインは、選手の肩を後押しするサポーターの願いが込められているとのことだ。


Montedio Yamagata 2015 New Balance Away

アウェイ(2nd)は、初の赤を採用。

これまでの紅花をイメージした黄色から、悲願のJ1昇格を達成し、より成熟したチームを目指す意味も込め、成熟した紅花の赤をユニフォームカラーとして取り入れた。

GKモデルは、ホームが昨季同様グレーを基調とし、堅く守り、鉄壁な守のイメージ。

アウェイは緑豊かで自然に囲まれた山形をイメージした緑を採用。胸部分にはゴールを守る「最後の砦」として立ちはだかる存在感を示す放射線状の紋様を表現している。

ユニフォームスポンサーは、胸スポンサーとして新たにコンサルティング会社の「アビームコンサルティング」と契約。昨季までの胸の「山形つや姫ブランド化戦略推進本部」が背中へ移り、袖は「でん六」、パンツは「山形食品」が継続している。

気になるのはやはり、Jリーグ参入時から常にモンテディオ山形とともにあった「平田牧場」のロゴが消えたことだろう。

これに関して高橋社長は「ユニフォームスポンサーという形ではなくなったが、支援は継続していただける」とし、スポンサー料について具体的な金額は避けながらも、胸と背中を合わせて「大きく成長しました」と語った。

山形は過去にJ1へ在籍していた3年間のうち、2年間は赤字を計上しており、その後、Jリーグはクラブライセンスを厳格化。また、2014年には山形のトップチームの運営が公益社団法人「山形県スポーツ振興21世紀協会」から株式会社モンテディオ山形へ移行している。

そうした中で、よりクラブとしての発展を考えた結果、New Balanceとの契約を含む今回の"変化"となって表れたといえそうだ。

◆Jリーグ 2015シーズン新ユニフォームまとめ(J1・J2・J3)

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