db7「日本人で、姿勢が良い選手とかって思いつきますかね? 現役で。僕は柴崎かな、と思うんですけど」

結城「僕も全く同じですね、一番に柴崎が思いつきました。結構常に視野を保てているし、バランスも良いような印象です」

大武 「彼は、体の使い方もいいなって思いますね。後は、『そこをどう使っていくか』っていうところが課題になるんだろうなと」

結城「ただ柴崎は、最終的に前傾なbox to boxプレイヤーになりそうな気がします。テクニックで戦うタイプというより、ACミランのアンドレア・ポーリみたいな方向性の方が実は向いているんじゃないかと。イングランド人コーチに教えられてボックス内への入り込みが上手くなりましたし」

大武 「後は、守備力をつけていただかないと。間合いを詰めるのはうまいんですけど、結構簡単にかわされちゃうんですよね」

手原「そういう場面って、フレンドリーマッチとかでも結構ありましたよね」

大武 「ボランチとしては、ちょっと不安かな…」

結城「ボールを奪おうという意識はあるんですけど、割とアッサリしてるんですよね。交わされる時はアッサリとしていて、彼が最初にプレスとかに行くと怖いです。特に柴崎のプレスに連鎖して全員が動いた時に、アッサリと外されてしまったりすると大事なので…ちょっとリバプールのジョー・アレン的な雰囲気を感じます」

大武 「アギーレは彼を基本的に前で使っていて、わかってるなと思いましたけどね」

結城「さっきも言いましたが、アギーレの側近だったイングランド人のコーチと、柴崎の相性がやたら良かったんだろうなというのも感じました。直線的なところが磨かれなかったら、UAE戦のゴールもあったか解らないですし」

宮山 「体型的な話だと、個人的には家長とか好きなんですが」

大武「私的にはちょっと。足に意識が行き過ぎているというか、太くなっているような印象があります。意外に、松井大輔が日本人離れした背中の厚みがあって良いなあと。背中に厚みがあって、下半身がシュッとしているというのがヨーロッパ的ですよね。後は福田健二。体型も日本人離れしていた。松田とかもそうでしたね」

手原「ただ彼は、戦術無視しちゃう感じなんですよね。トルシエに関してはうるせえの一言で片づけてしまうっていう(笑)」

大武「そうなんですよね(笑) でも、ネコ科の動物というか、そういう柔らかさは結構貴重だったなと」

結城「そういう意味では、松田って僕の中ではレアル・マドリードのヴァランにちょっと近い印象があります。身体の使い方というか、動物的な雰囲気というか」

db7「そういう選手って背中で飛んでるんですよね」

大武「背面の使い方が上手いっていうか、そういうのも貴重ですよね」


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