5月1日、『BBC』、『NBC Sports』など各メディアは「2014年ワールドカップで使用されたアレナ・コリンチャンス(サンパウロ)、アレナ・ダ・バイシャーダ(クリチバ)の工事がようやく完了した」と報じた。
アレナ・コリンチャンスは2014年ワールドカップの開幕戦で使用されたことで知られる競技場で、その名の通り国内の人気クラブであるコリンチャンスがホームとして使用している。
建設途中の2013年末にはクレーンが倒れる事故が発生して作業員2名が死亡する事故を起こし、大会に工事が間に合わなくなりスタンドの一部が使えないという状況にもなっていた。
アレナ・ダ・バイシャーダはアトレチコ・パラナエンセが使用していたもので、ワールドカップではイラン対ナイジェリア、ホンジュラス対エクアドル、オーストラリア対スペイン、アルジェリア対ロシアの4試合が開催された。
大会に向けて2012年から改装が行われていたものの、その途中に裁判で作業の安全性に疑問があるという判断が下され、開閉式屋根の取り付けが保留になっていた。それがようやく今回全て完成したとのことだ。
しかし、これらの12のスタジアムの建築、改装に使われた30億ドル(およそ3600億円)という巨額の投資を回収する目途は立っておらず、一部の会場では駐車場がバスターミナルに使われたことでも話題になった。
ジョアン・エンリケ・アレイアス スポーツマーケティングの専門家
「スタジアムからお金を稼ぐためには多くの方法があるが、それを実現するためには努力が必要となる。自動的に生まれてくるものではない。今ある方法では、ブラジルがそれらから利益を得ることは期待できないだろう。
そして、我々は誰がその請求書の代金を払い続けるのかを知らなければならない。それは納税者なのである」