毎年の投資額は100億円以上

こうした選手補強を可能にしているのが、桁外れの資金力である。

2013年、つまり初めてアジアチャンピオンズリーグを制覇した時の営業収入は6億元以上であり8590万元(およそ18億円)の黒字を獲得している。この額はどちらも中国超級でもダントツのものであり、他のチームも金満であるのだがいかに背景が違うかわかるだろう。

恒大集団は2010年にチーム買収資金以外に7000万元(およそ14億円)、2011年には6億元(およそ120億円)、2012年には7億元(およそ140億円)…と毎年100億円を超える凄まじい額の投資を行っている。

選手以外にも選手のキャンプ地の建設、レアル・マドリーなど名だたる強豪との提携など基盤を整えたことも見逃せない。上述の通り黒字経営であることも加えると、広州恒大は強いチームを作るための先駆者として良いモデルケースになったと言えるだろう。

もちろん、「これが10年後20年後と続くのか?」と言われると疑問もある。

上述したように中国超級というリーグは外国人選手が得点王ランキングの上位をほぼ独占している。つまり、外国人が怪我をしたり不振である場合リスクが非常に大きいのだ。今のところ、得点王もここ5年で4人が広州の選手であるが、それが続く保証はない。

だが、現在は最もアジアで強く最も華のあるチームである。使ったお金やスター選手の数だけ見れば他の大陸王者よりも一段上だ。

バルセロナを倒すことは難しいかもしれないが、苦しめることはできるかも知れない。アジアという大陸代表チームの力を発揮してくれるだろうか。

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