攻勢の維持とコンディションがポイント?

では、そんなパリ・サンジェルマンがチャンピオンズリーグを優勝するためには何が必要なのか? と考えれば・・・

▼試合のスタートで攻勢に出られるかどうか

普段のリーグ戦で緊張感を維持できない状況にあり、国内でも試合の入りで躓くことがある。もしそのようにチャンピオンズリーグでも戦ってしまえば、勝利することは出来ないだろう。

しかし、逆にモチベーションを一気に上げて、最初から攻勢をかけることが出来れば、クラブの強さは発揮されるはずだ。

世界最高クラスの攻撃力を持っていることは間違いない。「試合の入り」は、今後ヒリヒリするゲームが欠如してくるチームにとって、とても重要なものになる。

▼中盤が完全な状況になるかどうか

昨年怪我を負ってから、今一つ調子が上がっていなかったヴェッラッティ。

少しペースを掴みつつあるが、それでもローラン・ブラン監督が継続的に使わないところを見れば、完全には戻っていないないはずだ。

しかし、彼が本調子に戻らなければパリ・サンジェルマンの中盤は角落ちくらいのダメージはある。というより、今度はディ・マリアに頼る部分が大きくなりすぎてしまう。

いくら世界最高クラスの彼であっても、相手も世界最高クラスであれば抑えられる可能性はあるわけで、それを支える人物は必須だ。貴重な「出し手」が毎試合決定的なプレーが出来るようになれば、このクラブの攻撃は何段階もパワーアップする。

そして、マテュイディ、チアゴ・モッタはもちろんこのチームの「心臓」だ。彼らが本調子に戻るのか、あるいはアドリアン・ラビオとバンジャマン・スタンブリがブレイクするか、そのどちらかがポイントになるだろう。


QSIの投資初期からのメンバー、そしてそれから加わったトップレベルの選手がミックスされたパリ・サンジェルマン。サイクルはその頂点を極めており、今後は未知数だ。ズラタンが残ったとしても、彼の年齢は問題になってくるだろうし、そのためにカバーニが離れてしまうかもしれない。

ファーストレグではチェルシーを破ることにも成功し、大きなチャンスを迎えている。それを生かせるかどうかは、チームの緊張感とモチベーションを維持できるかどうか、フルメンバーで戦えるかどうかが大きなカギになる。

1992-93シーズンにマルセイユが初めて頂点に立って以来(後に八百長事件で王者資格を失っているが・・・)、フランスのチームが欧州を制覇したことはない。

「史上最高」のパリ・サンジェルマンは、23年の時を経てフランスにビッグイヤーをもたらすことが出来るのか? ナースル・アル・ハライフィとQSIの運命はいかに。

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