メッシはドリブルが上手いんじゃない、サッカーが上手いのだ
メッシの圧倒的なプレーを観て多くの人はドリブルにばかり目がいってしまう。
しかし、メッシの本当の凄さというのは自分のポテンシャルを常に最大限発揮する能力だ。
いつどこでボールを触るべきか、いつどこでドリブルするべきか、いつどこでパスをするべきか常に感じとり、的確に判断できる能力を持っている。
メッシは常にどんなプレーをするか相手に読ませないように柔らかい状態でいる。
だらっと柔らかく、力が抜けた状態でボールを持ちながら相手から先手を取る為の駆け引きをする。
自分の力を100パーセント出すためには、力を入れてはいけない。
力を抜かなければならないということをメッシは体現している。
厳しいプレッシャーの中で力を抜いて柔らかくいられるからこそ止まることができ、ディフェンダーの時間を止めることができる。
ディフェンダーの動きを止めたらメッシは俄然有利になる。相手の時間を止め、自分の時間を創造する。
これこそがメッシの凄さである。
サッカーが上手いとはこういうことである。
サッカーを教えるということ
多くの少年サッカーチームをみてきて感じることは、ドリブルやリフティングなどのテクニックは教えていても”サッカーを教えていない”ということである。
ドリブルが上手いチーム、パス回しが上手いチームはたくさん見てきたが、サッカーを教えているチームはほとんどみたことがない。
せっかく練習してできるようになった技術を試合でどうやって使えばいいかわからない。そんな選手が大勢いる。
練習ではメチャクチャ上手い。でも試合だと全然使えない。戦えない。
これじゃダメなのだ。試合は戦場だ。激しいプレッシャーの中でいかにやれるか。厳しいタックルが飛び交う中でいかに表現できるか、これが問われる。
相手から逃げてはいけない。プレッシャーから逃げてはならないのだ。