レスター快進撃を支えた中盤の2人、エンゴロ・カンテとダニー・ドリンクウォーター。
日本はA代表も遠藤保仁の後継者が定まっておらず、32歳になった長谷部誠も未だに欠かせない存在である。それだけに選出がもっとも難しかったのはこのボランチだ。
丸岡 満(セレッソ大阪)
無尽蔵のスタミナと、驚異的な奪取能力でMVP級の働きをしたカンテに見立てたのは、先日、Jリーグ初ゴールを記録した丸岡満だ。
現在はより攻撃的な選手として知られている丸岡だが、ドルトムント時代は自身をボランチであると紹介しており、実際、ブンデスリーガで唯一出場した試合でも、記憶が正しければボランチに入っていた。
これまでU-23代表への選出経験はないが、球際の強さ、前に行く力を備えており、攻守にタフな面はカンテに例えられる唯一の素材かもしれない。今冬のJリーグ復帰後、日本とドイツの守備の仕方の違いに戸惑っていることを漏らしたが、それだけ彼が欧州仕様のスタイルを身に付けていたということであろう。
ここでは宇佐美貴史が“怪物”と評する井手口陽介との比較で迷ったが、よりフィジカル面を重視した。
遠藤 航(浦和レッズ)
U-23選手権では主将として、優勝トロフィーを掲げた遠藤航。
湘南や現在所属する浦和では最終ラインを、A代表のハリルホジッチ監督からは右サイドバックを任されるなど、フィジカルと高い守備能力を併せ持つ。その一方で持ち上がってからのスルーパスなど攻撃面の才能も秘めており、ドリンクウォーター役に“抜擢”した。
川崎の原川力、東京の橋本拳人なども考慮したが、全体的にやや人材不足の感は否めないか。