体は大きいがスピードがなく、フィード能力も微妙…プレミアや上位クラブで成功するには能力が足りないと考えられていたウェズ・モーガン、ロバート・フートのベテラン2人もまた、ラニエリ監督の下で驚きの再生を果たす。
ゴール前に岩壁のごとくそびえ立ち、放り込まれるボールをことごとく跳ね返すと、味方のセットプレーの際はその高さで得点源ともなった。
その2人の代わりとなるのは…やはり、当初から中心となっているこの選手たちだ。
岩波 拓也(ヴィッセル神戸)
モーガン役となるのは、過去にオランダの名門PSVの練習に参加した経験を持つDFリーダーの岩波。
あまりスピードはないが、長身で最終ラインを統率する姿はモーガンとダブる(?)。名前も岩波、岩のようなフィジカルを誇るモーガンに例えるにはピッタリである。
植田 直通(鹿島アントラーズ)
まさかの復活を遂げたフートの代わりは、鋭い眼光で睨みを利かす“漢”、植田直通だ。
フートと同じく強烈なフィジカル、空中戦の強さが武器の植田。まだまだ粗削りだが、スピードもテコンドー仕込みの足技もあり、単なるパワータイプで収まらないスケール感が魅力である。
先月、熊本地震直後の試合で流した涙には、鹿島サポーターでなくとも胸に響くものがあった。
U-23には奈良竜樹、中谷進之介ら能力の高いセンターバックも控えるが、今回はサイズでも勝負のできる2人を選んだ。