失敗など恐れぬ。チャレンジが生むカウンターへの糸口

では、2シーズン前は際立っていたインターセプトの数はどうだろうか?こちらも767回(1試合あたり20.2回)とこれも特筆するほど高い値ではない。レアル・マドリーの641回と比べれば多いものの、ソシエダが868回、セルタが829回など同じく中堅クラブの値の方が際立っている。

インターセプト数

アトレティコ・マドリー 767(リーガ)236(CL)
レアル・マドリー 641(リーガ) 171(CL)
バルセロナ 566
ビルバオ 779
セルタ 829
ソシエダ 868

唯一特筆すべきなのがこぼれ球を拾った数だ。2193回を数え、これは2177回のセルタを超えてリーガ・エスパニョーラで随一の値となっている。

こぼれ球を拾った数

アトレティコ・マドリー 2,193(リーガ)723(CL)
レアル・マドリー 2,114(リーガ) 688(CL)
バルセロナ 2,016
ビルバオ 2,114
セルタ 2,177
ソシエダ 2,113

では、アトレティコ・マドリーは何故他チームに比べてこれほどまでに失点が少ないのだろうか?それは%ではなく回数に着目すれば導くことができる。

同チームの1vs1の回数は4653回と最も高い値で、空中戦の回数もレアル・マドリーの2倍近くある。つまり回数が多いことで%程度が低くなってしまっているという現実がある。

欧州のメディアが”スーパータイト”と評する守備陣はとにかくチャレンジをし、最終的にかっこ悪くてもボールを奪えばよい――失敗を恐れない守備と言えよう。

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