筆者は大会前、コロンビアを優勝候補の一角にあげている。それはブラジルの気候や風土がコロンビアに比較的近く、人材、特に攻撃陣のタレントが豊富なことが主な理由だ。
加入から1か月でアトレティコ・ナシオナルを南米王者に導いたミゲル・ボルハやプレシアドらは今後のステップアップが期待されるFWで、オーバーエイジで参加しているテオ・グティエレスも技術が非常に高く、経験も豊富である。
グティエレスと同じくオーバーエイジで選出されているドルラン・パボンも日本にとっては怖い選手だ。
かつてスペインでプレーしたパボンはベティス時代にゴールを量産したものの、バレンシアではあまりフィットせず半年で退団し南米に戻ってしまった。以来、欧州とは縁がなく、それも影響してかA代表でも当落線上の選手になってしまったが、実力は折り紙付きで現在はメキシコの地では素晴らしい活躍を見せている。
彼は南米の選手では比較的珍しくダイナミックなプレーヤーで、日本としてはワンツーからのダイレクトシュートを警戒したいところだ。
だがコロンビアにも不安要素もある。
彼らは今年3月の大陸間プレーオフが最初の試合であり、それからまだ半年も経っていないのである。さらに、今大会は国外でプレーする大半の選手の招集を断念せざるを得なかった。
実際、初戦のスウェーデン戦では期待のボルハがフィットせず、守備も不安定で負けておかしくない試合だった。まだチームが成熟していないことは監督も認めている。
チーム力という面では数年かけて作り上げてきた日本に大きくアドバンテージがあり、付け入る隙は必ずあるはずだ。
筆者個人の予想を考えるとコロンビアが負けてしまうと困るが、日本が負けて的中するよりは勝って外れたほうが何倍も気分がいい。何としても第3戦まで望みを繋いでほしいものだ。
【厳選Qoly】サガン鳥栖MF長沼洋一「WBが嫌だった」から始まった武者修行…川井健太監督との出会い、苦節8年目での二桁ゴール(インタビュー)