ネマニャ・ヴィディッチ
(祖父と叔父が審判だった。サッカーの暗い部分から離れるための助けになった?)
「彼らはいい審判だったよ。叔父はレッドスターとパルチザンのダービーを5回も裁いたんだ。彼らは言っていた。
『君がレフェリーをリスペクトすれば、レフェリーも君をリスペクトしてくれるよ』と。
僕は最初からそれを試みてきたし、レフェリーとの間に幾つかの成功もあった。いつもじゃないけどね。ただ全体的に言えば、審判との間に問題があったことはない」
(セルビアのダービーは、ミラノやマンチェスターとくらべてどう?)
「若いころ、僕はレッドスターのコアサポーターの前に立っていた。15歳のころにベオグラードへやってきた。彼らとともに歌い、それを愛していた。なぜなら、僕もレッドスターのファンだったからね。
試合中ずっと歌い続け、ジャンプし続ける。それはクレイジーだ。ベオグラードでは、僕は家までの安全な道を知っていたんだけど、パルチザンの本拠地に行くのはもっと難しかったね。
とても気をつけなければならなかった。なぜなら、もしレッドスターのサポーターだと気付かれればトラブルになるからね。その辺りのトラブルは、今や随分行き過ぎているよ」
(マンチェスター・ユナイテッドへの加入から2試合で6失点した。あれは厳しかった?)
「それは数週間の話じゃないよ。4~5ヶ月の話だ。素晴らしい選手たちと練習して、地に足を着けることも難しかった。
彼らはとても強くて速いんだ。ロナウド、ルーニー、ファン・ニステルローイがともに走るんだよ。あ、ルイ・サアもね。彼らはすごかった。
1月に加入したから、なかなかフィットしなかった。ロシアはその時オフシーズンだからね。僕は2週間でフィットネスのコースをやった。彼らはプレーして欲しかったんだ。でも準備ができていなくてね。僕が求めているほど良くはなかった。
4失点したブラックバーン戦にみんなが言及しているのは面白いね。最高の思い出ではないけど、あれでもファンは最後まで拍手してくれた。明確に覚えているよ。
僕はそれを理解できなかった。我々は試合に勝っていないんだ。ショックだった。そんなことはセルビアではあり得ないだろう」
日本食レストランに通う日々!引退したヴィディッチ、一問一答が面白い
Text by 石井彰(編集部)
カズに憧れて全身赤のスーツを買ったことで校内一の人気者になったが、中身が伴わず一発屋で終わったというエピソードを持つ島根県出身のエディター。その影響か赤いチームを好み、ヴァランシエンヌ、レイションエス、ノッティンガム・フォレストなどを応援している。
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