ホームレスは自己責任なのだろうか?

もちろん、ホームレスになった経緯はその人が人生の選択に失敗したからであり、多くの人にとっては関係のない話だ。切り捨てるのは簡単である。

しかし、ちょっとしたキッカケを与えることでその人が救われるのも事実。ホームレスに関するこのような「自己責任論」は、日本でも議論が交わされることがある。

そんなホームレースの男性に生きる機会を提供したのがレアル・ソシエダだ。

英国『Mail Online』がこんな話を伝えていた。

ルベン・ビトリアーノさんは35歳。

職を失いホームレス生活が3年も続いており、愛犬のムンドとともにサン・セバスチャンの街を転々としていた。

そんなルベンさんがここ8ヵ月の間、生活していたのがソシエダのホームスタジアムであるエスタディオ・アノエタだ。

クラブとしては迷惑な話である。

退去を命じることもできたのだが…ソシエダはそんなルベンさんに職を与えたという。

仕事の内容はアノエタの警備。クラブはルベンさんが働けるように、衣類や食料も提供した。

ソシエダがルベンさんに与えた仕事は2ヵ月間という短期のものであったそうだ。

しかし、この仕事でお金を得たルベンさんは住む場所を見つけ、新しいスタートを切ることになったという。ルベンさんは「とても良い人がいるもんだと思った。長い時間を経て、希望を失っていたからね」と話し、ソシエダに対して感謝しているようだ。

サッカークラブは街というコミュニティを繋ぐ存在だ。だからこそ、ホームレスにもこうして手を差し伸べたのだろう。

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