ホームレスは自己責任なのだろうか?
もちろん、ホームレスになった経緯はその人が人生の選択に失敗したからであり、多くの人にとっては関係のない話だ。切り捨てるのは簡単である。
しかし、ちょっとしたキッカケを与えることでその人が救われるのも事実。ホームレスに関するこのような「自己責任論」は、日本でも議論が交わされることがある。
そんなホームレースの男性に生きる機会を提供したのがレアル・ソシエダだ。
英国『Mail Online』がこんな話を伝えていた。
Real Sociedad give a homeless man who slept rough with his dog outside their stadium a job https://t.co/G8b5fYLbwR pic.twitter.com/nTvBZCLlMK
— MailOnline Sport (@MailSport) 2016年10月26日
ルベン・ビトリアーノさんは35歳。
職を失いホームレス生活が3年も続いており、愛犬のムンドとともにサン・セバスチャンの街を転々としていた。
そんなルベンさんがここ8ヵ月の間、生活していたのがソシエダのホームスタジアムであるエスタディオ・アノエタだ。
クラブとしては迷惑な話である。
退去を命じることもできたのだが…ソシエダはそんなルベンさんに職を与えたという。
仕事の内容はアノエタの警備。クラブはルベンさんが働けるように、衣類や食料も提供した。
ソシエダがルベンさんに与えた仕事は2ヵ月間という短期のものであったそうだ。
しかし、この仕事でお金を得たルベンさんは住む場所を見つけ、新しいスタートを切ることになったという。ルベンさんは「とても良い人がいるもんだと思った。長い時間を経て、希望を失っていたからね」と話し、ソシエダに対して感謝しているようだ。
サッカークラブは街というコミュニティを繋ぐ存在だ。だからこそ、ホームレスにもこうして手を差し伸べたのだろう。