2016年のJ1もレギュラーシーズンを終えチャンピオンシップを残すのみとなった。オリジナル10の1つでこれまでJ2に降格したことがない名古屋グランパスが初のJ2降格となったが、その理由として「前線からのプレスが緩い」「走っていない」など運動量を敗因にする者も少なくない。

では、今季のJ1で走行距離とチームの強さに関連性はあるのだろうか。調べてみた。

走行距離はチームの強さと関係がある?

2016年J1 平均走行距離ランキング

順位 走行距離 チーム
1 117.985km サガン鳥栖(11位)
2 116.684km 湘南ベルマーレ(17位、降格)
3 116.371km アルビレックス新潟(15位)
4 114.690km FC東京(9位)
5 114.609km 浦和レッズ(1位)
6 114.249km 柏レイソル(8位)
7 113.385km ベガルタ仙台(12位)
8 113.138km 横浜F・マリノス(10位)
9 113.055km ガンバ大阪(4位)
10 112.883km ジュビロ磐田(13位)
11 111.905km ヴァンフォーレ甲府(14位)
12 110.961km アビスパ福岡(18位、降格)
13 110.926km 大宮アルディージャ(5位)
14 110.512km 鹿島アントラーズ(3位)
15 109.668km 川崎フロンターレ(2位)
16 109.405km サンフレッチェ広島(6位)
17 109.373km 名古屋グランパス(16位、降格)
18 107.434km ヴィッセル神戸(7位)

年間1位の浦和が5位につけているが、一方で上位チームの多くは運動量は少ないという結果になった。相関性はあまり見られないといったところだろうか。

実際に2015年王者の広島も走行距離では平均以下であった。

Jリーグは運動量は多いと呼ばれている。実際にブンデスリーガでは13km以上走る選手はあまり多くなく、節を通して0ということもある。一方で、Jリーグの走行距離は「無駄走り」や「歩いているシーン」も距離に含まれてしまうという指摘も多い。そのために次にスプリントのデータを調べてみた。

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