24日に行われたプロ野球セ・リーグのCS(クライマックスシリーズ)第5戦で、横浜DeNAベイスターズが広島東洋カープを破って4連勝を飾り、1998年以来19年ぶりとなる日本シリーズ進出を決めた。

CSが始まったのは2007年でちょうど10年となるが、レギュラーシーズンで3位だったチームが日本シリーズに進出するのはパ・リーグのロッテが2010年に達成して以来7年ぶり2度目で、セ・リーグでは初めてのこと。

シーズン中の14.5ゲーム差をひっくり返した例は過去になく、“史上最大の下剋上”とも伝えられている。

Jリーグでの下剋上といえば、昨季は年間総合順位で首位の浦和レッズを同3位だった鹿島アントラーズが破って優勝したばかりだが、2012年に導入された「J1昇格プレーオフ」が顕著な例だ。

昇格プレーオフはJ2のレギュラーシーズンで3~6位になった4チームが争い、1チームのみがJ1昇格を決める。

これまでの結果をご覧いただきたい。

2012年 大分トリニータ(6位)
2013年 徳島ヴォルティス(4位)
2014年 モンテディオ山形(6位)
2015年 アビスパ福岡(3位)
2016年 セレッソ大阪(4位)

5年の開催で、最上位の3位で昇格したのは福岡の一度だけ。6位のチームが大分、山形と2度も昇格に成功している(昨年も準優勝が6位の岡山だった)。

ちなみにアメリカのMLSもレギュラーシーズン(東西カンファレンス)とPOシステムに分かれていることが知られるが、こちらはもっとすごい。

2005年 LAギャラクシー(西カンファレンス4位、総合8位)
2009年 レアル・ソルトレイク(西カンファレンス5位、総合8位)
2010年 コロラドラピッズ(西カンファレンス5位、総合7位)
2012年 LAギャラクシー(西カンファレンス4位、総合8位)
2016年 シアトル・サウンダーズ(西カンファレンス4位、総合7位)

1996年のリーグ開始以来21年でこれだけの下剋上が繰り広げられているのだ。しかもこれは野球でいえば日本シリーズを制したチームに該当するものである。

今回、“下剋上された側”の広島は長いシーズンで2位の阪神に10ゲームもの差を付けての独走優勝だっただけに悔しい敗退であろう。しかし、シーズン終盤に勢いに乗った下位チームがそのままPOラウンドを制してしまうことはスポーツの世界では決して珍しくないのだ。

Jリーグは今年から再び1シーズン制に戻し、チャンピオンシップも廃止している。この結果により、プロ野球界でもその是非を巡った議論が再び巻き起こるのだろうか。

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