デル・アリは“英国版トーマス・ミュラー”

技術、決定力、オフザボールの動き、その性質は“英国版トーマス・ミュラー”と呼べるものだ。

彼はパス能力や守備能力も備えているが、やはり真骨頂はその攻撃面。監督マウリシオ・ポチェッティーノが、しばしば彼を3人のミッドフィルダーの前方に配置するのも、その特長を最大限に活かすためだ。

スパースの1得点目はトリッピアーのクロスから彼が決めたものだが、そのポジション取りはセンターフォワードに見間違うほど。

終盤にはハットトリックのチャンスもあり、その立ち振る舞いはもはや純然たるストライカーのようだった。

レアル・マドリーのモチベーション不足

スコアレスでの時間帯では彼らは混乱しているように見えた。スパーズがリードを奪ってからも緩慢であったが、それよりも気になったところだ。

昨季にヨーロッパで“二冠”を達成してからと言うものの、彼らは「戦術という戦術が定まらない状態」。

また、30歳前後の選手たちはモチベーションも失っているように見え、選手の個人技に頼り勝利を信じるしかない状況だ。

ジネディーヌ・ジダンにとっては腕の見せ所とも言えるが。