豊川雄太
鹿島アントラーズ→リーズ・ユナイテッド→オイペン(ローン)
香川真司の登場でドイツに巻き起こった「ジャポニズム」。久保裕也、森岡亮太の活躍によってベルギーにもその波が起きており、今冬、豊川雄太がオイペン、冨安健洋がシント・トロイデンに移籍した。
2人は共にユース代表経験者で、「J1での実績をほとんど持たないままの海外初挑戦」という共通点を持つが、立場は全く異なる。
U-20代表の冨安は「アジアの壁」と形容された井原正巳監督の後継者といえる選手で、兼ねてより海外移籍を報じられていた19歳の逸材だ。一方、豊川は2年前に行われたAFC U-23選手権の準々決勝イラン戦で決勝ゴールを記録したものの、リオ五輪は落選。ここ2年はJ2のファジアーノ岡山で結果を残しているが、23歳になった現在までJ1での実績はない。
そんな選手を、現在リーグ最下位に沈むオイペンが「将来の投資」ではなく、「残留の救世主」として迎えたことは大きな驚きであろう。しかも、移籍の形式は井手口陽介(レオネサ)と同じく、英2部リーズからのローンであった。
リーズは現在、元日本代表の藤田俊哉氏がアジア地域のマーケティングを担当しており、第2、第3の豊川がこれから生まれるかもしれない。
選出者:編集部H
【Qolyインタビュー】パリ五輪出場の東京ヴェルディMF山田楓喜、トッテナムのクルゼフスキを「自分の究極系」と語るワケ