2023年、女子W杯を日本に!

3月21日に開幕した日本国内最高峰の女子サッカーリーグ=『2018プレナスなでしこリーグ』。今季からなでしこリーグ1部の試合に関しては、オランダ・アムステルダムの企業『mycujoo(マイクジュー)』社とのパートナーシップ締結により、リーグの公式HPで試合映像が無料配信されている。

この『mycujoo』社との提携に関わったのは、『FIFAマスター』で大滝と同期だった辻翔子さん。現在は同社に入社し、ピッチ外から日本の女子サッカーを支えている。実は早稲田大学時代の1年先輩であり、親友でもある。

――『FIFAマスター』で同期だった辻翔子さんが『mycujoo』社に入社され、なでしこリーグの映像配信にも携わられています。直近では北信越リーグの配信も決定しました。大滝選手も少なからず関わっていらっしゃるのですか?

いえ、私は関わってはいません。ただ、翔子さんとはよくコンタクトをとっています。

あの2011年の女子W杯ドイツ大会優勝を上手く活かせる人材が日本にいなかったように感じます。せっかく起きた女子サッカーブームを継続的な文化にできるようなスポーツマネジメントができる人材が、日本にはまだまだ少ないと思います。

そういう意味では、女子サッカー選手が引退後に指導者になるのももちろんなのですが、そういうマネジメント側に行けるようになったら良いな、と思っています。

――ピッチ外では2023年の女子W杯を日本へ招致するのが目標になるのでしょうか?

私がそこに関わるかはまだ分からないですが、それが目標になりますね。

――現在の日本の女子サッカーについてはどんな考えをお持ちでしょうか?例えば、せっかく小学校でサッカーを始めても、中学年代のプレー環境が乏しいという問題もあります。

今の私が育成年代に対してできることは限られています。今の自分が関わっているなでしこリーグに、どうやったらもっとお客さんを呼べるか?クラブがどうやったら収入を増やせるか?そういうことが今の私に考えられることだと思います。

まず、より多くの人に知ってもらう。そして、スタジアムに来てもらう。そうでないと放映権(料)もとれないので。もっと色んな人が『観に行きたい』と思えるようなリーグ作りを、プロモーションやSNSを駆使してもっと選手自らができることを少しずつやっていかないといけません。

『できることは少ない』と思っても、意外とできることはあるはずだと思います。

――それでは最後に今後の目標について、ピッチ内とピッチ外別々にお聞かせください。

ピッチ内ではまず、何としてもチームが今年なでしこリーグ1部に昇格できるようにしたいと考えています。その中で個人としては2020年の東京五輪を見据えて結果を出し続けていきたいと思います。

そしてピッチ外では、まだまだ今の自分に何ができるかは分からないですけれど、もっと女子サッカーを盛り上げられるように1日1日を過ごしていきたいと思います。

現役選手としての立場で、周囲の選手を巻き込んでできるので、1人でも多くの人にスタジアムへ来てもらえるように色んな仕掛けをしていきたいと考えています。

――本日は試合直後でお忙しいところ、ありがとうございました。

【プロフィール】

名前:大滝 麻未(おおたき あみ)

ニックネーム:あみ、PON会長

生年月日:1989年7月28日(28歳)

出身:神奈川県平塚市 身長:172cm 体重:60kg

所属チーム: 横須賀シーガルズ→早稲田大学ア式蹴球部女子→オリンピック・リヨン(2012.1-2013.6-)→浦和レッドダイヤモンズレディース(2013.6-2014.11)→EAギャンガン(2014.12-2015.5)で1度、現役引退。パリFC(2017.8-2018.1)→ニッパツ横浜FCシーガルズ(2018.1-)

ポジション:FW 背番号:30

なでしこリーグ通算(1・2部):22試合出場4得点

フランスリーグ1部通算:27試合15得点

日本代表歴:なでしこジャパン通算3試合出場0得点

ちょっぴり自慢したいこと:早起きが得意

話せる言語:日本語・英語・フランス語

筆者名:新垣 博之

創設当初からのJリーグファンで女子サッカーやJFLを取材するフットボールライター。宇佐美貴史やエジル、杉田亜未など絶滅危惧種となったファンタジスタを愛する。趣味の音楽は演奏も好きだが、CD500枚ほど所持するコレクターでもある。

Twitter: @hirobrownmiki

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