それをまず実現してくれたのがなでしこJAPANであり、2011年にワールドカップで優勝してくれました。その後女子も含めて多くの選手がトップクラブでプレーするようになったのもジャパンズウェイがあったからだと思います。
世界基準ということを、西野委員長時代から関塚委員長になるまでも常に分析し続けてきました。
世界基準がここにあるならば、例えば組織力、コレクティブな力。そして持久力、まだ足りないかもしれないけれどもここに引っかかっている技術力。そして個で戦う力やコンタクトスキル。これはハリルさんらが言っていたデュエルにも通じると思います。
そして一方、ゴールに向かう力を気持ちは足りないねと。そして駆け引き。ゲームを読むという部分では、多くの選手がヨーロッパの強豪クラブに行くこと、Jリーグの各クラブが世界と戦うことによって、身につけられつつあります。
ただ、まだ選手個々としての自立した判断が足りないんじゃないか。そしてパワーとかも足りないね、というのは分析してきました。しかし、それも今回若干上がってきた部分があるだろうと。
足りないものはもっと高めなければならないが、しかしそれ以上に日本人が世界のレベルにあるものを伸ばしていくこと。それに務めなければならない。それが日本人らしいスタイルをもって戦っていくことだと思います。
それと同じように、オールジャパンで戦うということで分析力。これは6大会連続で戦って培ったものです。コンディショニング、対応力、理解力、オールジャパンとして結束したときの力、フェアプレー、それらが優れているということは分析してきました。
逆にゴールキーパーやセンターバックの部分ではもっと頑張っていかないと世界に追いつかないのではないかと考えています。
ボールスピードについては、芝生が少し長かったということで戸惑った部分はある。その中でもパワーを持って蹴ることができるかどうか。そこもまだやらなければならない部分だと思います。
ジャパンズウェイは、あるシステムやある戦術を決めるというものではない。日本人の良さを生かして発揮する、その試合展開がジャパンズウェイです。西野監督がそれを示してくれたと思います。
これは育成年代でこそ身につけられるものであり、それを共有して取り組まなければならないというのが事実です。それを我々はやってきましたし、これからもやり続けていかなければいけないと思っています。
「属人的なシステムでは成長しない」田嶋幸三会長、会見全文書き起こし
Text by 石井彰(編集部)
カズに憧れて全身赤のスーツを買ったことで校内一の人気者になったが、中身が伴わず一発屋で終わったというエピソードを持つ島根県出身のエディター。その影響か赤いチームを好み、ヴァランシエンヌ、レイションエス、ノッティンガム・フォレストなどを応援している。
RELATED TOPICS
日本代表の新監督は何を語ったか…森保一氏、就任会見の全文書き起こし
26日、日本サッカー協会は記者会見を開き「森保一氏を新たな代表監督に招聘した」と公式発表し...
日本サッカー協会(JFA)は26日に記者会見を開き、「森保一氏が新たな代表監督に就任する」...
日本代表、2018年W杯後に「市場価値」がアップした6人の選手
2大会ぶりにワールドカップで決勝トーナメントに進出した日本代表。ベルギーには逆転負けを喫し...
W杯日本代表がポーランドと戦ったスタジアム、水害で大変なことになっていた
1カ月間に渡る熱戦が終わったばかりのロシア・ワールドカップ。だが、日本代表も戦った現地のス...