■今後取り入れるべき“方策”

30節終了現在で7試合未勝利(1分6敗)と負のスパイラルに陥った神戸。攻守に課題が山積されており、早急に改善が必要となっている。

まずは、その7試合で22失点を喫している守備陣だ。ただ、単純に最終ラインのパフォーマンス不足にその原因を求めるのは酷だろう。

なぜなら、トンネルに入る前つまり23節を終えた時点では24失点という成績であり、失点の少なさはリーグでも上から5番目の数字だった(補足:30節終了時点では46失点で、下から5番目の数字)。

現在の問題点は、攻守のバランスが著しく悪いところにある。

特にポドルスキを頂点にイニエスタ、三田啓貴、藤田直之が形成する中盤のダイヤモンドは明らかに比重が攻撃に偏っている。いわゆる守備的MFの適性があるのがアンカーの藤田のみで、守備時における藤田への負担がかなり多くなっているのだ。

リージョ体制が発足してからは、ポドルスキも献身的に守備をするようになったとはいえ、ディフェンスの強度は絶対的に不足している。

アンカー経験のある伊野波や大﨑玲央を一列前で起用するのに加え、ダブルボランチを採用する策も考えられる。これらは指揮官の理想とかけ離れるかもしれないが、あくまでも「J1残留を果たすため」の短期的なプランとして導入すべきだろう。