━━そこからオーストリアに身を移しました。
この移籍でも色々な経験を積みました(笑)
また、前述の企業さんから「オーストリアに紹介できそうなチームがあるよ」とお話を頂いたので、モンテネグロから一緒にいるタケ(伊藤健史)と行くことにしたんですが、まず行くまでが困難でした。
モンテネグロからオーストリアに行くには、クロアチアを通る必要があったんですが、行く時に連絡が取れなくなってしまったんですよね。
そして、クロアチアのザグレブに到着したところでようやく連絡が入り、「オーストリアの国境に案内する人間がいる」と言われたんですが、国境に到着しても誰もいないんです。
「国境は歩いて通過してもいいの?」とかいう知識レベルの僕らにしては、ただ不安でしたね(笑)
で、そこで4時間ぐらい待っていたら、ようやく案内してくれそうな人がやって来て、とりあえず、言われるがまま車に乗り込みました。
「この人は誰なんだ…」っていう感じでしたが、実はこの人が、後に僕らが加入するオーストリア四部のドイチュランツベルガーSCの監督をしている人でした(笑)
━━予想外の人に救われたんですね(笑)
ただ、まさか自分が四部リーグでプレーすることになるとは思ってませんでした。というのも、その監督のクラブで練習させてもらい、そこから二部のクラブのテストに行くような話を聞いていたんです。
でも、いざ蓋を開けてみると、「いや、移籍マーケットは既に閉まっているよ」との話(笑)
「え、うそやん!」って感じでしたが、まぁ、今振り返ってみると、自分たちが無知過ぎましたね…。調べればわかることですから。
という流れで、オーストリアの四部で拾ってもらってプレーすることになりました。
元々は半年間プレーするつもりだったんですが、家庭の問題もあって、急遽日本に帰国することになり、結局、オーストリアは三か月だけのプレーでした。