サッカーゲームからJリーグが消えたあの日

このようなサカつくの取り組みはサッカーファンとして嬉しい動きだ。セガだけではない、サッカーゲーム全体として再びJリーグを取り扱うようになったからだ。Jリーグのゲームといえば、かつてはサカつくだけでなく複数の会社が出していたものだが気が付けば一時期は0になっていた。サカつくさえヨーロッパのゲームになりJリーグの名前はタイトルから外れていた。

セールスが振るわなかったことやライセンス料などがかかることがその理由だと考えられる。気軽に手を出せる状況ではなかったのだ。

また、サッカーゲームならではの問題があると開発陣は指摘している。それは「アクションゲームであればあるほど、リオネル・メッシを使ってドリブルしたほうが気持ちよいのは間違いない」からだ。

野球ゲームで言えば日本人のトップはダルビッシュであったり田中であったりMLBのトップレベルで活躍している。だから日本のスターを獲得することは実力的にも魅力がある。しかし、日本のサッカー界では当時ワールドサッカーとは少し差があった。

例えば、バルセロナやユヴェントスといったチームに日本人はいなかった。Jリーグのゲームというのは必ずJリーガー以外の強い選手もいてその中にJがあるという構図になり兼ねなかった。


DAZNがサッカーゲームも変えた?

ただ、DAZNが巨額で放映権を獲得したようにJリーグの持つパワーや価値というものは大きい。事実、Jリーグのゲームはこうしてまた復活を果たしてきている。

「Jリーグのサポーターって何故かわからないけど非常に熱い」と開発陣はサポーターにも魅力を感じている。確かにJリーグのサポーターは、自分たちのクラブだけでなくJリーグ全体を考えたりだとか、フロントと話し合ったりだとか。コアなところで人生をささげている。彼らの中には普段アウェーに遠征にいけないからと定職につかないものやオフシーズンだけ働くものもいる。

「Jリーグっていうものは素晴らしいものなのに、広まらない悔しさだとか、そういうマインドを共通して持っている」と開発陣はJリーグの魅力を一緒に広げていきたいと語っている。