■新戦術を支えるキーマンたち
今季の京都は、GKと最終ライン+ダブルボランチのポゼッションを軸に、ボールを動かしながら攻めるスタイルを標榜している。このセクションでは、新スタイルに欠かせない男たちを紹介したい。
まずは、司令塔としてゲームをコントロールする庄司だ。今季より10番を背負うパスマスターは、レノファ山口およびFC岐阜時代からパスの正確性を高く評価されてきた。ポゼッションスタイルの確立には、やはり優れた司令塔が不可欠。いかなる局面でも冷静にボールを散らせる庄司は打ってつけの存在なのだ。
【第6節vs岐阜】前日コメント🎤#庄司悦大 選手
『2試合勝てていないので勝ちたいという気持ちはあります。いつも通りのプレーをして勝てればと。』
📅3月30日(土)15:00キックオフ
🆚FC岐阜
🏟️長良川
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— 京都サンガF.C. (@sangafc) 2019年3月29日
また、左ウイングバックに入る黒木も不動の存在として君臨しているが、この背番号5はポジション取りが面白い。フォーメーションの表記上は左ウイングバックだが、実際には左ボランチの位置でプレーし(重廣はトップ下的な位置に入る)、ビルドアップに関与している。
ここ数年はサイドバックの選手がボランチ付近でプレーする“偽サイドバック”を取り入れるチームも増えているが、黒木の場合は“偽ウイングバック”として振る舞い、庄司とともにリズムを生み出している。
黒木が中央に移動した分は、左シャドーの小屋松が左サイドに張る形で埋めている。積極的な仕掛けで躍動する背番号22は、キレのあるドリブルでチャンスを演出。5節のジェフユナイテッド千葉戦では、右からクロスに左足で合わせてゴールを奪うなど、好調をキープしている。事実上の左ウイングバックとして、ハツラツとしたプレーで攻撃を牽引中だ。
そして、4シーズンぶりに帰還した宮吉は、最前線に入って攻撃の起点に。ユース時代より将来を嘱望されてきたアタッカーは、興梠慎三を彷彿とさせる巧みなフリックで相手を翻弄。攻撃の潤滑油的な役割を果たしつつ、自らもフィニッシュを狙うCFとしてプレースタイルを確立しつつある。