■慣れ親しんだ布陣で
上記の通り、ここ4試合のC大阪は「4-4-2」が本格導入されている。そしてその4試合で3勝1敗、総得点が6、失点が1という見事な成績を残しているのだ。
「4-4-2」と言えば、前任者のユン・ジョンファン氏がベースとしていたフォーメーション。ユン体制のセレッソは、攻守両面のハードワークと統率の取れたカウンターを軸に躍進し、2017年シーズンはリーグ戦3位、そしてルヴァンカップ&天皇杯優勝と栄光を掴んだ。
現スカッドには当時の主力が数多く在籍しており、メンバーにとって「4-4-2」は慣れ親しんだ布陣。やりやすさがあるのは間違いないはずで、機能性の向上が成績に表れている。
また、開幕当初から採用された「3-4-2-1」に比べて、「4-4-2」の方が最終ラインを高く保つことができる。
「3-4-2-1」の場合、両ウイングバックが最終ラインに吸収され、5バックとなっていたが、後ろに重心が傾くことでラインが低くなりがちだった。そして、後ろに重心が傾く分、攻撃時の迫力不足も生じていた。
「4-4-2」が導入され、攻守における選手間の距離感が縮まったことで、攻撃時にも厚みのある攻めが見られるようになってきたのである。