「私のやりたいサッカーを体現してくれたことが嬉しい」

ミラ監督が指揮を執る鈴鹿アンリミテッドFCは、エンブレムに「強固な守備」をイメージさせる盾がデザインされているように、昨年までは堅守を武器に戦ってきた。しかし、鈴鹿の指揮官に就任したミラ監督は、「ボールを大事にするサッカー」を掲げる。スペイン流のパスサッカーに日本人選手の特徴を活かした攻撃的なサッカーへの変貌という大きな挑戦が始まった。

※得点がリーグで4番目に多く、失点も3番目に多い鈴鹿。ホームとアウェイでの成績の違いも気になるところ。

――チームとしてはリーグ12位(全16チーム制)という結果が残りました。この結果に対してはどう感じていますか?

「結果に対しては悪くはないと思います。実際、5位から13位までが勝点差5という拮抗した中にいるので、自分達のチカラを証明できたと思っています。最後は色んな選手を起用して新しい組み合わせを試したりもしたので、もう少し勝点を積み上げられたのかもしれません。でも、私自身は結果に対しての不満はないですね。

私の考えではチームの完成度としては70点くらいだと思います。課題としてはクロスからの失点の多さなど、ディティールの部分で修正すべきポイントが30点分ほどあると考えています」

――実はラスト10試合(下記表を参照。シーズン全体の勝点36の半分となる18ポイントを獲得)の結果に限っては3位です。何か変化があったのでしょうか?

「特別に何か大きな変更を加えたわけではありません。それよりも海外から私のような外国人監督が来て言葉の問題もありました。また、今までとは違ったサッカーのスタイルを導入する中でチームの熟成には時間がかかりました。新しいスタイルをチームに落とし込み、選手たちに徐々に浸透させながら、シーズン開幕から半年が経った頃からそれが成熟し始めたのだと思います」