前指揮官は複数のシステムを併用

まずは、2020シーズンの基本システムから見ていこう。

2019シーズン途中から指揮を執ったトルステン・フィンク前監督は「3-4-2-1」のほかに、アンカーを置いた「3-5-2」や「4-3-3」など複数のシステムを併用していたが、直近のリーグ戦5試合でもっとも使用頻度が高い「3-4-2-1」を基本形とした。

足下の技術も求められるゴールキーパーは、前川黛也と飯倉大樹がポジション争いを繰り広げ、同じくビルドアップ能力が必須となる最終ラインはリベロに大﨑玲央、右ストッパーにダンクレー、左ストッパーにトーマス・フェルマーレンが主に起用されている。

サイドアタックを担うウイングバックは右が西大伍、左が酒井高徳で、ダブルボランチはセルジ・サンペールとアンドレス・イニエスタのスペイン人コンビ。人選が流動的な2シャドーは右が山口蛍、左が古橋亨梧で、最前線にはドウグラスまたは藤本憲明というタイプの異なるフォワードが入る。