惜しいにもほどがある、伝説の準三冠

それでも、レヴァークーゼンの躍進は止まらなかった。

2001-02シーズン、クラウス・トップメラー監督が率いるクラブはバラックに加え、ルシオ、ゼ・ロベルト、ディミタール・ベルバトフといったタレントを擁し、超攻撃型のスタイルでブンデスリーガを席巻する。

第24節で首位に返り咲くと、さらに国内カップ、CLでも勝ち残り、「夢の三冠」が手に届くところまできていた。

しかし、ここでもバラックは「惜しい」の真価を発揮してしまう。

初優勝の期待がかかったブンデスリーガでは、残り4試合から3戦未勝利の不調に陥り、ドルトムントに再逆転を許してまさかの2位転落。国内カップでも決勝で敗れてしまったのだ。

さらにレアル・マドリーとの大一番となったCL決勝では、

ジネディーヌ・ジダンに今も語り継がれる伝説のボレーを喰らい、撃沈…。

ああ無情…。

ちなみにリーグ優勝を逃したのが、5月4日。国内カップ決勝で敗れたのが、5月11日。CL決勝で敗れたのが、5月15日。

「夢の三冠」どころか、わずか11日という短期間で3つのタイトル全てを逃す結果となってしまったのである。

こうして優勝を逃し続けたレヴァークーゼンは、2021年を迎えた現在もなお、ブンデスリーガで栄冠を手にできないでいる。